THE WEST WING
4-01:
E P I S O D E # 68
2005/09/27 on NHK
20 HOURS IN AMERICA PART1
(アメリカ滞在の20時間 その1)
-STORY-
インディアナでの演説に始まり、遊説で各所に飛び回るバートレット。演説をこなしながらランディハム夫人に代わる秘書の選定もしなければなら ない。インディアナの演説終了後に車に乗り遅れてヒッチハイクしながら次の目的地へと向かう羽目になったジョシュ、トビー、ドナ。だが目的地 はおろかホワイトハウスへ帰る事もままならないほどあちこちで道草を食う事になる。その一方でロサンゼルスのTV局に出演したアビーは、医師 免許を剥奪された事を聞かれて「今の私はただの妻であり、母である」と答えてしまったために女性たちから反感を買う事になる。CJは亡きサイモ ンが面倒を見ていたアンソニーのことでチャーリーに頼み事をする。ジョシュがホワイトハウスになかなか帰ってこれない事を受け、急遽サムが彼 の代わりに大統領との仕事に参加する。

WRITERAARON SORKIN
DIRECTORCHRISTOPHER MISIANO

US TRANSMISSION DATE
25 September 2002
UK TRANSMISSION DATE
22 July 2003(E4)
JP TRANSMISSION DATE
27 September 2005
-TITLE'S MEANING-
Bartlet's whole job in one day.

-EPISODE OUTLINE-
Bartlet normally do his job, and Josh, Toby and Donna misses their car and wandering.

-QUOTING-
1, Ooh, she won $50. Said the secret word right there-- ambition. Phyllis Schlafly and Ann Coulter are going to have a sqaure dance.

2, I think anybody who's got a five-point majority and still doesn't control the agenda, might be spending a little to much time reading about how to get a man to get over his fear of commitment.

3, That line from the convention speech "challenges too great for a Potemkin presidentcy?"



INTO THE MAIN TITLE:★★★★★

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-TEASER-

A 9:55 - MOTORCADE ARRIVED AT CAMPAIGN SITE(選挙区にリムジンが到着)
A 10:25 - PRESIDENT CONCLUDED CAMPAIGN EVENT, MOTORCADE DEPARTED FOR UNIONVILLE
(選挙会場閉会、ユニオンビルへ向け て発進)
A 10:30 - PHONE-R-SEC HUTCHINSON(ハッチンソン長官に電話)

インディアナの選挙区で遊説する大統領を「あと4年!あと4年!」とはやし立てて応援する聴衆たち。演説中のバートレットは農場主のジョークを 織り交ぜながら巧みに民主党を一歩リードするような効果的な演説をやってみせる。「あと8年!」と書かれたプラカードを持っている人がいる。 気持ちは有難いが悪く取らないで欲しい。あと8年も続けようと言おうものなら、アビーが許してくれるまでは憲法を確認する必要があるかもしれな い。石油に代わる新たなエネルギー資源を今すぐにでも手に入れる必要がある。共和党は多忙だ。何故なら新エネルギーを発掘しようとしている アピールと巨大石油産業に尻尾を振っていないよう売り込む姿を我々に見せるために必死だからだ。私は別に彼らを妬んではいない。毎晩穴に水を 埋めようとしているところを悟られないように願うのが彼らの望みだからだ。だがアメリカ人は彼らよりももっと賢い。それは我々が彼らをちゃんと 見ているからだ。・・・そこまで言ったところで聴衆から盛大な拍手を送られるバートレット。その後ろを通ってドナのところまで行くCJは彼女に 、ユニオンビルに行く車にすぐ乗らなければならないからトビー、ジョシュらを呼ぶよう伝える。バートレットは演説を続ける。テキサコ&シェル 石油の石油が底を尽きようとしているのが審判の日だと言う時ではない。また、石油に代わる資源が無いと考えも無しに言うような時でもない。 今はアメリカのヒーローが必要とされている時なのだ、我々は星に手を伸ばしている!聴衆から盛大な拍手が上がる。
一方、会場の外の大豆畑で農場主のキャシーと話をしているトビーとジョシュ。ジョシュは彼女と話しているがトビーは会場内から聞こえてくる演説 に耳を傾けている。 その二人は今大豆畑で農場主の娘のキャシーと話をしている。

キャシー:あの人(トビー)いらいらしてるみたい。

ジョシュ:あぁ、そうだよ。

キャシー:どうして?

ジョシュ:大統領が喋ってるから。

何故会場にいないんですか、とキャシーが尋ねる。

トビー:説明が難しいんだがね。

ジョシュ:そんなわけないでしょう。

トビー:んじゃどうぞ。

ジョシュ:大統領は毎朝血圧を測ってるんだけど、トビーは、血圧が高い日に喋っている大統領の傍にはいたくないんだよ。

キャシー:どうして?

トビー:(大統領が)スピーチを飛ばすからだ。

ジョシュ:不満が顔に出るから。

今スピーチを飛ばしたし彼もそれは知ってるぞ、とトビー。ところで、とジョシュがキャシーに、配管工には助成金を出さないのに何故農場者たち には出すのかと聞かれたらなんと答えればいいか尋ねる。ジャガイモに7ドルも払ってるからと言えばいいじゃない、とキャシー。この大豆畑 は200エーカーで1エーカー辺り30ドルだから年間6000ドルにしかならないの、とキャシーが訴える。トビーは、両院の協議会にかけ合って小規模 農家への助成金を上げようとしたがどこまでを”小規模”と規定するのかが難しい、と答える。そこにドナがやって来てもうすぐ出発の準備になる 事を告げる。ジョシュはキャシーに、2週間前に何人かのスタッフがケンタッキーで車に乗り遅れた事があるからドナがやきもきしてるんだ、と説明 する。テネシーよ、とドナ。しかも彼らは戻ってきていないらしい。先ほどの話に戻るが、とにかくトビーと両院協議会が何と言おうが彼らがどん な決定を下そうが得をするのは巨大法律事務所の弁護士たちなんだよ、とジョシュ。キャシーはジョシュらにもっとこの辺りの人たちと話してみる ことを提案するがあいにく彼らもまた多忙でユニオンビルに行ってさらにそこから飛行機に乗って帰らなければならないというハードスケジュール なのだ。ここにも有権者がいるのをお忘れ?、とキャシー。いいや、とジョシュ。ここでトビーがせっかくの流れをぶった切る。この辺の有権者は リッチー派じゃないのかと。インディアナの有権者たちは弱い候補者に入れるだろうからもしリッチーよりも弱い候補者がいればそちらに入れる はずだ。ならなにしに来たの?誰かがその問いに答えてくれるだろう、とトビー。キャシーはインディアナを見捨てても小規模農家は見捨てないで と懇願するが、3年間で670億ドルも出したのにまだ欲しいの、とジョシュが返す。キャシーが前の方を歩いていくとジョシュがトビーにもう少し だけ愛想よくするよう頼む。本人は十分愛想よくしてるつもりだが。キャシーが再び助成金の話を持ち出そうとするが一番前にいたドナの様子を見 て自分たちの乗る車が無い事に気付くジョシュ。近くを歩いていた中年女性に尋ねると、それは既にジョシュたちのはるか後方の丘を行列を成して 走っていた。ジョシュが大声で車を呼び止めようと叫ぶが遠すぎて聞こえるはずも無い。キャシーを含む4人全員がポカーンとした表情でそれを 見つめていると後ろからその女性に声をかけられる。

女性:バッジいりますか?「バートレットを大統領に」のバッジですよ。

呆けにとられて聞いていないドナが鞄を落とす。

-ACT ONE-
今すぐにトレーラー車でも調達して後を追いかけたいと思うジョシュ。ドナに選挙スケジュール本部に電話させたいので彼女が今どうでもいいとこ ろに電話をかけているのなら今すぐ切って・・・・・・もちろん選挙スケジュール本部にかけているのなら話は別だが。通話を終えたドナは今日は トレーラー車を確保できないとジョシュに告げる。それを知ったジョシュはキャシーに車の調達を頼むと、予期せぬ事だが、ディーゼル車を持って いるキャップという人にかけ合えば乗れると言う。一方のトビーは先ほどのバートレットのスピーチの感想を近くを歩いていた初老の女性に尋ねる 。HMO(Health Maintenance Organization=健康保険制度)についての箇所は良かったか?女性は良かったわと答える。さらに聞こうとしていた トビーにジョシュが車を確保できたと声をかける。

レオのオフィスではマーガレットがレオに大統領御一行がユニオンビルに向かっている途中である事を告げている。ファーストレディはまだケンタ ッキー州のマディソンにいる。レオは外へと歩きながら大統領の到着時刻を尋ねる。3時に帰ってくることになっています、とマーガレット。その 時間になって最初に行う予定は合衆国の出納局長(Treasurer of the United States)で、財務長官(Treasury Secretary)と間違えないでく ださい、とマーガレットはアドバイスするがレオは出納局長が金の出入りを取り扱う人だという事は知っている。議題は金の流通についてだ。 それはそうと保健と健康についてのミーティングも加えたいとレオは頼む。そのための通商代表者と経済担当のアドバイザの人間を3時半までに 集めておいてほしいのだ。保健と健康と言えば・・・とマーガレットが思い出したかのように言うとレオがうんざりした顔をして足を止める。 グレープフルーツはちゃんと摂ったとレオは言うがマーガレットは信じていない、実際、レオは食べていない。私を嘘つきだと思うのか?いいえ、 そして間を置いてから、はい、とマーガレット。レオはこれからシチュエーションルームに入るので大統領が着いたら呼ぶよう頼む。
掌でセキュリティ認証を行ってからシチュエーションルームに入るレオ。そこには既にメンバーが揃っていて、レオは世界各国の情勢について各々 が担当している地域の報告を受け取ると同時に、近くにいる側近に、フィットネス専門家のジャック・ララーンがうるさいからグレープフルーツ を持ってきてもらうように言う。フィッツウォレスの報告によれば北朝鮮の軍がDMZ(DeMilitarized Zone=非武装地帯)に侵攻しようとしてい ると言う。おそらく大統領のソウル訪問に対する反応だろう。南米ではガルシア将軍がカルロス・ヴェラスコに反旗を翻したと宣言したと言う。 それはヴェラスコ政権が危機に瀕しているのか、あるいはどこかのイカレ軍人が銃を振りかざしているだけなのか?もちろん悪気は無いんだよ、と フィッツウォレスに言うレオ。ベネズエラ・デスクによればガルシアは選挙を呼びかけているらしい。次にアフリカではモザンビーク政権が配給制 穀物の支援に平和維持軍を要求していると言う。そして中東ではクマールの新大使から公式発表があったのだと言う。内容は、1ヶ月前にシャリーフ の乗る飛行機の行方が分からなくなった事について調査を再開したというのだ。向こうはまだ何も掴んではいないだろうが緊急用のトランスミッター が作動していないのは不審に思うかもしれない。この報告要員はおそらくシャリーフの暗殺について何も知らないのだろう。フィッツウォレスは 全ての軍事的救出の努力の結果を合衆国に返せばいいと言う。そうすれば彼らも大使に情報を渡せるし、サルタン国王もその報告を閲覧できるだろ う。次は東欧についてだ、とレオは普通に話を振るが心配そうにフィッツウォレスと目を合わせる。東欧担当の側近は、4ヶ月も給料をもらってい ないためワルシャワの輸送業者がストを起こすと脅していると言う。

ホワイトハウス北西部のロビーで入ってきたサムを見て早く帰るように促すジンジャー。これはレオからの絶対命令で、本人がやって来る。党大会 以来2日も寝てないからゾンビみたいに見えるぞ、とレオ。エネルギー対策も中西部の世論調査も終わったのだから代わりの者に任せて2,3時間 眠ったほうがいいだろう。だがサムは南部の州知事について調べたい事があると言う。そんなものは政務部の人間に任せておけばいい、とレオ。 サムはこれ以上レオと言い合う気力が無いので結局寝る事にする。

A 11:15 - PRESIDENT ARRIVED AT NAVAL WARFARE CENTER CRANE AND BEGAN HIS REMARKS(海軍緊急即応センターに到着、演説)
A 12:55 - MOTORCADE PROCEEDED TO REYNOLDS AIR FORCE BASE. PRESIDENT BOARDED AIR FORCE ONE
(リムジンがレイノルズ空軍基地 に向けて発進、エアフォースワン搭乗)
A 12:57 - WHEELS UP(離陸)

バートレットの乗るリムジンが海軍緊急即応センターに到着する。バートレットはリムジンから降りると軍人たちと次々と握手していく。演壇まで 歩いていく途中、側近の一人のブルーノがCJに演説内容についてアドバイスする。軍人の給料を上げる事を話してはどうか?ダメよ、とCJ。復員 軍人病院の外来診療所を100増やすという件についてもNoだ。軍隊居住区の改良についても尋ねようとしたブルーノに電話が来るがまだCJに話しか けている。「我々は彼らに何も与えてはいない。彼らが勝ち取ったんだ」CJが聞いてないのでブルーノは電話に出る。そのCJは一番前を歩いている バートレットのところまで行ってジャーマン・ドリスコルが証券取引所の引きの前に破産を申請し、その1時間後にジェニングス・プラットとDWAも 申請したのだと言う。蓄えを備えていたから270まで下がるだけで済んだのだろう、とバートレットが言う。そこにブルーノもやって来る。

ブルーノ:軍人の給与アップ、軍の居住区改良、軍人病院の外来診療所については・・・。

バートレット:軍事基地での選挙演説は違法じゃないのか。

ブルーノ:はい、厳密には。

バートレット:いや、法的にだよ。


ここにいる陸軍は(DRF-1=Division Ready-Force-1)だ。2時間以内にどこかに配置され、海軍は6ヶ月間海外に就く事になる。C-130に所属す るC-bagやM-16もバートレットが言えばすぐ出動し、彼らの妻にも伝えられる。そんな彼らを引っ掻き回したくないのだ。あなたが言えば何でもと 言うならいっそのことウィンクでもすれば票が・・・・・・もちろんブルーノの冗談だがバートレットは階段を上がって壇上に着く。バートレット が真ん中に行って紹介を受けると軍人たちから盛大な声援を受ける。壇上でバートレットは「おはよう。初めて会うが私が君たちの最高司令官だ」 と言って早速ウケをとり、「君たちが何故世界で最高の力を持つ軍隊かその理由を言いたい」と言って演説を始める。

周りに畑以外何も無い田舎の道をキャシーの知り合いのキャップのトラックで走るジョシュ、トビー、ドナ。キャシーが運転し、ドナが助手席、 男三人は荷台に乗っている。キャップがこのトラックに積んでるエンジンを何も改良していないレギュラーディーゼルだとジョシュとトビーに説明 している。グロープラグが石油を加熱したら大豆のディーゼル燃料で走るらしい。だがジョシュは適当に相槌を打って、トビーをユニオンビルに 連れて行ってカツラをつけてやらないと、と冗談を言う。トビーはトビーで予定上今バートレットが何をしているのかを心配する。そんなトビーに ジョシュが、キャシーがトビーに気があるだろうから彼女のことでも考えればいいじゃないか、と話す。ところがキャップに彼女の事を尋ねると 彼が彼女の彼なのだと言う。間を置いて、そりゃすごいね、とジョシュ。

海軍緊急即応センターで演説中のバートレット。私が覚えている事は何か?孫に言える事は何か?それは中国の万里の長城の上に立ったこと、 アメリカか院議外の前に立って演説したこと、王様や枢機卿と一緒に座ったこと、連邦最高裁判事の指名を取り付けたこと、そして9月のある朝に 君たち空軍士官の前で一緒の時間を過ごしたことをだ。君たちと君たちの家族に神のご加護があらん事を、そして、アメリカ合衆国に偉大なる神の 祝福があらんことを!・・・そう言って演説が終わると全員が立ち上がり、壮大な拍手で迎えられ、合唱団か ら”Battle Hymn of the Republic”の唱を送られる。

Mine eyes have seen the glory of the coming of the Lord,
He is trampling out the vintage where the grapes of wrath are stored.

Glory, glory hallelujah,
Glory, glory hallelujah,
Glory, glory hallelujah,
His truth is marching on.

演壇の後ろではチャーリーがナンシーから電話を渡され、レオからの電話を大統領に取り次いでほしいと言われてCJからの相談を一時断る。する とCJがバートレットに電話の合図をし、士官と握手していったバートレットは演壇の下に降りてホワイトハウスにいるレオと会話する。ダウ平均 株価の話についてはバートレットも既に知っているがレオがフィッツウォレスと会うと聞いて何かがあったのだと確信する。レオを問い詰めたバ ートレットは彼からクマールがシャリーフの捜索を再開したことを知らされ、顔が少し曇る。レオから様子を尋ねられてようやくホワイトハウスに 帰るという返事をする。そう言うと心配そうな顔をしながらバートレットは電話を切り、合唱団が歌詞の終わりの方を歌う中リムジンに向かって 歩き去っていく。

-ACT TWO-
飛行機で薬剤を撒いている畑の道路を尚も走り続けるジョシュたちの乗るディーゼル車。ずっと車で送ってもらう事について一言キャシーにお詫び をするドナ。しかしながら彼女もまた仕事への通り道だから大丈夫だと言う。農家以外にも彼女はクレーム処理の仕事をしているが健康保険なども 出るからいいのだそうだ。順調に走っていたディーゼルだが、ガソリンススタンドを1Km先にしながら突如話の途中でガソリン切れを起こしてしまう 。

ジョシュ:ガソリン切れなの?

キャップ:ディーゼルだ。

ジョシュ:何が切れたって?

キャシー:ガソリン切れよ。

キャップ:ディーゼル。

トビー:どっちでもいい。


キャップによればガソリンスタンドまで行けたとしてもそこにディーゼルは置いてないから結局無意味だと言う。ディーゼルを補給できる一番近い 場所でも16Kmは離れている。するとそこに偶然通りかかったキャップのトラックよりほんの少し大きめのトラックに乗った二人組みの男から声を かけられ、農場まで送っていってくれると言う。だがジョシュたちがバートレットの部下だと分かると途端に態度を硬化させる。最初も彼には投票 しなかったし今度もする気は無いらしい。彼らのトラックに乗るのはキャシーとキャップの二人だけという事になるらしい。キャシーはジョシュに 、行った事を忘れないでと言ってトラックに乗り込む。彼らの車が走り去っていくと、ジョシュはドナに州の選挙事務所の地方のボランティアに 電話して彼らをよこすように言う。動かなくなったディーゼルの荷台に立って「楽しいね、珍道中で」とジョシュが言う。その目がトビーの方に 向くと、彼はまるで黙ってろと言わんばかりの目つきをジョシュに返す。本当にサイコー、とジョシュ。

自分の部屋でマーガレットからの報告を待つレオ。マーガレットが入って来てフィッツウォレスが来たと報告するが、そのついでに、エプロンと 麺棒を持った女性たちが今朝大統領夫人のいるマディソン郡のイベントに集まっているのは一体どういうことなのかを尋ねる。マーガレットの 友人によれば、その友人が大統領夫人に会おうとマディソン郡に行くとそこにはエプロンと麺棒を持った20人の女性がいたのだと言う。 知らんよ、パイでも作るんじゃないのか、と流して早くフィッツを呼ぶよう言うレオ。マーガレットが出て行き、入れ替わりにフィッツウォレスが 入ってくる。痕跡は消した、とフィッツ。イギリス、クマール王国警備隊と正式な捜索活動(SAR=Search And Rescue)をして飛行機がバミューダ トライアングルに落ちた。事は極めて単純に片付けられる。だがレオは実際には飛行機は、トスカニーニがトウモロコシ畑に降り立ったかのように 着陸したのではないかと疑う。フィッツウォレスは、その陸地には飛行機、船などの200もの残骸のほか五隻の海軍の軍艦やそれを捜索しに来た 機体の残骸まであるから見つかるはずがないと言う。万が一にでも見つかる可能性は本当に無いのか?ELT(Emergency Locator Transmitter= 緊急位置発信装置)は27個に分解し、瓦礫の中やがけ崩れ、石灰岩の崖にばら撒いた。だからたとえ飛行機を見つけたとしてもそれが例の飛行機 の事かどうか分かりやしない。その上これを行ったのはアメリカ海軍特殊部隊(SEAL)と秘密作戦部隊の隊員たちで彼らも自分の仕事の事は理解 している、とフィッツは念を押してレオも、そこまでしてるのならとりあえず1日様子見をしよう、と思い直す。ところで、好奇心からの話だが、 これが公になった場合どうなるのかレオが尋ねる。フィッツは自分とレオについて起こる事は分からないが大統領に関しては、彼はハーグ国際司法 裁判所の法廷に引きずり出されるだろうと言う。これを機に国際戦争犯罪法廷に身を置く事を考えてみたらどうだ、とフィッツ。レオはそういう 事を言うなら早く出て行ってくれと言って彼を追い出す。

A 1:20 - PRESIDENT MET WITH MRS. WALKER(ウォーカー夫人と面接)
A 1:40 - PRESIDENT MET WITH MRS. HARRISON(ハリソン夫人と面接)

エアフォースワン機内、CJが黒のネクタイは禁止であると訂正した後リッチー知事の発言について記者団に話して回っている。知事が今朝フィラデ ルフィア経済会議で「私は科学者じゃないが物理学については少しだけかじって知っている」と発言した。「医者」、「超能力者」、「中国人」に 続き「科学者」で今週に入ってもう4度目だ。記者のマークが尋ねる、今朝大統領夫人の会場の周りに20人のエプロンを着て麺棒を持った女性たちに ついて尋ねる。出所はミルウォーキーセンチネルだと言うがCJは心当たりがないと言う。次にケイティが機内での大統領の会見について尋ねてくる 。時間があればするつもりだが今大統領は部屋で秘書の面接をする予定なのであくまでも時間があればという事になるわ、とCJ、ランチはステーキ サンドイッチよ。
エドとラリーに政策の事で話し合っているバートレット。輸送とテクノロジーに加えてエネルギーについてジョシュとトビーを交えて話し合うよう 二人に言って退出させると、入れ替わりにチャーリーが面接予定のメレディス・ウォーカー夫人と一緒に中に入ってくる。紹介を終えてチャーリー がすぐに退出すると面接が始まる。バートレットは予定が押しているため仕方なく機内で面接する事になったのだと説明する。居住空間に司令室が あるエアフォースワン機内はどうかと尋ねるが特に感銘は受けないとウォーカー夫人は言う。彼女が大統領秘書の人事官であるドナルド・マッ キットリッジと会ってチャーリー・ヤングとも会った事を確認してから給与の事などについて尋ねる。チャーリーから聞いているとは思うがこの 仕事はたくさんの名前や日付や数字を覚えなければいけない仕事だ。特典については空軍士官操縦の自家用の747機に乗る事が出来る。バートレット は次々と話をするがウォーカー夫人は淡々と答えるばかりだ。

ガソリンスタンドまで歩いてきたトビー、ジョシュ、ドナの三人組。ジョシュが建物の中に入って店の人に迎えが来るまで少しだけ居させてくれ るよう頼む。これまたバートレット嫌いの店の主人によって冷たくされるが三人が待つ間外でぶらつく事に関してまでは口を出してこない、ただ 嫌そうな顔はするが。ジョシュは外に出て、ドナに電話して飛行機を待機させるように言うが圏外なのでなかなか繋がらないらしい。ドナと反対側 のポーチに腰掛けて石をいじっているトビーを見たジョシュは、自分も石を拾って8メートルほど離れたところにある口の開いたドラム缶に向かって 石を投げ入れ、どちらか先に外した方が罰ゲームはどうかと提案する。罰ゲームの中身は「髭を剃る事」は、やめにしておいて、今日一日、自己 紹介した人に対して最後に「ホワイトハウスで働いている」という一文を付け加える事にしようとトビーが言う。まだここの店の主人に会ってない でしょ、とジョシュ。二人は投げ合う間も話をする。

トビー:今朝の演説の事について何も言ってないな。

ジョシュ:今朝は大統領に会わなかったからですよ。

トビー:知ってるよ。

ジョシュ:キャシーと外にいたんですよ・・・頼まれて。

トビー:あぁ。

ジョシュ:はい。

トビー:でも内容は知ってただろ。

ジョシュ:まぁね。

トビー:何が問題なんだ?

ジョシュ:あのね、トビー。僕だって今日一日は血圧を上げたくなかったんですよ。


トビーが投げるがドラム缶には当たらないで外してしまう。

-ACT THREE-
タイラーという少年の赤のジープに乗って再び田舎道をひた走るジョシュたち。助手席に乗るドナがタイラーにお礼の気持ちを言い、彼が投票権を 持つ年齢ですらないのにボランティアとして選挙運動に参加している事を褒める。タイラーによればボランティアをすれば学校が単位を出してくれ るらしい。だが参加する理由はそれだけではない、友人の多くがリッチー派なのに対して彼自身はバートレット派なのだ。もっとも学友がリッチー を支持する理由は政治的なものなんかじゃなくただ彼らの親がリッチー支持だからだと言う。一方後部座席に乗っているジョシュはトビーに、先 ほどの 話の続きで、今朝のバートレットの演説内容についてやはり文句があったようで意見を言う。「ろくに考えもせずに新たなエネルギー資源などない というふりを彼はする」このセリフは昨日の原稿には無かったでしょう、とジョシュ。それが何故今日の原稿に含まれていたのか?「彼は」では なく「人は」だ、と正すトビー。構わずにジョシュは続ける。先週の木曜日に我々が洪水のダメージを受けたミズーリに視察に行ったときに大統領 のスピーチの中で「危機管理は複雑だ」と4回も言った。実際に複雑ではあるが洪水で家を無くした人にはそんな事は関係ない。彼らにとっては 子供たちがその日を眠れるようにする場所を見つけることの方が複雑なはずではないのか?その優先順位付けは私も迷ったよ、とトビー。 しかしミシガンの持続的な成長、オハイオの新経済、ペンシルベニアのIT産業、去年の9月に話し合われていたポイントはこの点だったはずだ。 1年前にそれを計画し、トビーもブルーノも大統領もそれは聞いていたはずだ。トビーは、状況は刻々と変わるものだから焦点も変わってくるのが 当たり前だ、と言う。何が問題なんだ?問題は山ほどありますが負けるとまでは思いません、とジョシュ。いつからクラスで一番の秀才を気取る 事にしたんですか、それは僕が出てないどのミーティングで出たことなんですか、と尋ねると突然運転手のタイラーが断りを入れて車を止める。 いきなりの事でポカーンとしているトビーとジョシュをよそにタイラーは車を降りて自転車を押しながら登校している三人の女子学生の一人キキ に話し掛ける。キキに最近電話をくれない事をタイラーが訊くと電話はしたし家に何かを送りつけてくるのも止めて欲しいとキキは言う。なら 訴えるなり逮捕するなりしてみれば?まるで本物のストーカーのような事を言うタイラーを見てジョシュがドナに止めに行かせる。他の女子高生 からも止められるタイラーにドナが丁寧に割り込む。ドナたちがここには今朝来た事を言うが、女子高生たちもその事は知っていたようで私たちは 南部人じゃないのよ、と無粋に言う。そしてドナが自分とトビー、ジョシュの自己紹介を始める。ジョシュ・ライマンです。トビー・ジーグラーだ。 その後に先ほどの約束事に関して何も言わないトビーを見てジョシュが言うよう迫ると「ホワイトハウスで働いている」と付け加えるトビー。途端 に「へぇ、チョーびっくり」と女子高生の一人が言う。それを見たジョシュが人事だと思って嬉しそうに広報部長なんだからどんな少しぐらい でかい態度取ってもいいじゃないかと言う。すると女子高生が今日は中絶で何人の赤ちゃんを殺したの、と迫ってきて雰囲気が険悪になってきてる のを察してジョシュが止める。危険地帯に入ってるよ、ウィル・ロビンソン、とにかく今は12時45分だから5Km離れたところにある飛行場に15分で 行かないと乗り遅れちゃうよ、とジョシュが嘆いているとキキがバカじゃないのと言って今が1時45分である事を言う。そんなはずはないとジョシュ は言うが、ドナがそれを裏付ける何かを思い出して車からスケジュール表を取ってくるとそこに書いてある時間は全てローカルタイムだった。 なのにジョシュらはともかくとして地元の人間のタイラーまでもがユニオンビルからディアボーンカウンティへと入った時に夏時 間(DST=Daylight Saving Time(※1))を認識し忘れた らしい。よくあるミスだよ、と言うタイラーに、政府にあってはならないミスだ!、と叫ぶジョシュ。ジョシュはわめきながら女子高生たちとは 反対の奥の道の方に歩いていき、トビーも、ユニオンビルとディアボーンカウンティをまたぐ度に地元の人間は時計を変えるのかと怒りながら ジョシュと同じ方向に歩いていく。遠くで「国に仕えてるんだぞ」と叫ぶジョシュ。一方ドナは、タイラーと二人で空港まで最短で行く方法を考 えることにし、キキたちには学校に行くよう勧める。タイラーはジョシュとトビーを指してこの二人はすぐに収まるのかな、とドナに尋ねる。 すると遠くで棒切れを持ったトビーがガードレールに棒切れを叩きつける。2,3分で戻るわよ、とドナ。

エアフォースワンではCJが暗い顔をしながらチャーリーが来るのをデスクで待つ。そして彼が来ると、サイモン・ドノバンが指導していたアンソニ ー・マーカスがいるのだが打ち解けようとしてもなかなか上手くいかない、と打ち明ける。おそらくサイモンの死をCJのせいだと思っている部分も あるのだろう。自分も母が死んだ時は母の同僚としばらく話をした、とチャーリーはアドバイスする。アンソニーは車を盗んで逮捕された。学校の 先生の車を盗んでその車で数時間乗り回し、その足でストリップクラブにいったのだ。ただの軽いイタズラのつもりだったのだろうがそれだけに 留まらず彼はサイモンが付く以前近くの店を万引きして回っていた前科があるためADAは行為がエスカレートするかもしれないと睨んでいる。つまり 適用される罪が軽犯罪から重犯罪に移行するのだ。そうなれば少年院に移送される事になるだろう。CJがADAの担当官と話したところホワイトハウス のスタッフの誰かがもう一度彼の面倒を見るのなら再考するとの事だ。だがチャーリーはまだ妹のディアナが一人暮らしをしたばかりだ。しかも 選挙で家を空ける時間も長くなってきているためやはりそれは難しいとチャーリーは断る。CJも気を使ってそれほどガッカリしたように振舞わず にお礼だけ言って去ろうとするとチャーリーから、アンソニーが黒人だからと言って面倒を見る人に黒人を選ぶ事は無いのではないか、と尋ねる。 サムにも頼んでみるわ、とCJ。

そのサムは自分の部屋でぐっすり寝ているが、電話がかかってきて留守番電話に繋がる。留守電のサムはどうしても起こしたければ大声を出せば 起きるだろう、と言っている。するとジョシュからサアァァァァァム!という叫び声を浴びせられ、サムが慌てて受話器を 取ろうと手を振り回し、電気スタンドを落としてしまう。ジョシュはとりあえず大声を出して起こした事を一言謝ってから三人でインディアナで 立ち往生するはめになり、小生意気な女子高生にもからかわれたという事を話し、サムに今日ジョシュが行うべきだった予定の一部をこなしてほし いと頼む。ジョシュはこれからコナーズビルメトロに行ってそこからインディアナポリスに飛び、さらにそこから飛行機でダレスかボルティモア ワシントンかラガーディア行きの便に乗るつもりなのでそれまでの間だ。その間一日中サムに大統領に付いて欲しいのだ。とはいえサムとジョシュ では仕事内容が違うのでセレモニーや警備安全保障、人事関係は席を外してもらって構わない。一日が終われば大統領が話し掛けてくるだろうから 彼がその日に行った経済アドバイザ会議についての話をすればいい、農務長官とのミーティングや情報、環境、就労、教育、または選挙と関係した 話などをだ。サムには分からない話もあるだろうがそれでも全然構わない、とジョシュは言う。受話器を切るとサムはようやく起きる決意を始める 。一方ジョシュは駅へ急ぐよう促すがタイラーだけは先ほどのキキとの話をまだ引きずっているようで救いを求めるかのようにトビーに話し 掛ける。

タイラー:傷つくほど愛した事ある?胸が張り裂けそうなほどの?

トビー:早く車に乗れ。


エアフォースワン機内、バートレットは次の面接相手ハリソン夫人を面接しているところだ。先ほどのウォーカー夫人と同じよう覚えるべき事は たくさんあることを教える。私にはとても覚えられないな、とバートレットが言うとハリソン夫人が、あなたほど著名な経済学者に限って記憶力が 悪いなんてことが考えられるでしょうか、と返す。知力ではなくて記憶力だよ、とバートレット。フランス大使館で働いているときにやりがいを感じ ていた事を尋ねる。柔軟な人間関係が築ける事でしょうか、とハリソン夫人。そして面接も終わりハリソン夫人が退出すると、入れ替わりにチャー リーがドアを開けてブルーノを招き入れ、自分は出て行く。
市場は425ポイントまで落ちたぞ、とバートレット。持ち直すでしょう、と言ったブルーノは廊下に出るバートレットについて行きながら各メデ ィアが行った世論調査結果を知らせる。

BartletRitchie
ABC/ワシントンポスト50 44
CBS/ニューヨークタイムズ50 43
NBC/ウォールストリートジャーナル49 43
CNN/USA トゥディ/ギャラップ46 45

何とかバートレット陣営が勝っているという印象だが、中でもギャラップ調査の支持率が1ポイント差なのをバートレットが気にする。おそらくこれ は調査対象になっている有権者が有権者登録されていない有権者だからだろう。

ブルーノ:この件は討論会まで待ちましょう。投票日までまだ6週間あります、大統領。世界はあっという間に創られたんですから。

バートレット:いつかビールをおごって君とは色んな話をしたいな。


ありがとうございます、と言ってブルーノがその場から去って歩いていると後ろからCJに捕まえられ、昨日ファーストレディがロスのテレビ局で あるKCALに出演し、医師免許を取り上げられたことについて「私はただの妻であり、母である」と答えたのだと聞かされる。それがおそらく各雑誌 で捻じ曲げられて解釈されたのだろう。南部バプティストのラジオホストのフリント・アルドリッジは「これはアビー・バートレットがリベラルで エリート主義のフェミニストだという証拠だ」と言った。エリート主義のフェミニスト(Elitist Feminist)という言い方はおかしいがファースト レディの発言にはリッチー夫人のジャネットまで噛み付き、「妻であり母である事は私にとっては最高の栄誉です。アビー・バートレットは私とは 異なる野心をお持ちなのですね」と言ったのだと言う。キーワードを言ったリッチー夫人に50ドルだね、とブルーノ。彼女の言う「野心」とは とかく波紋を呼びやすい言葉で、この言葉を聞けばフィリス・シュラフリー(※2)やアン・コルター(※3 )も手に手を取ってスクエアダンスを踊り始めるだろう。地上ではこの記事が待ち構えてるわ。ならずっと空を飛んでドリンクでも飲も うか、とブルーノ。そこに機長からの連絡が入り、もうすぐアンドルーズ空軍基地に降りるというので席についてシートベルトを締めるよう、と 告げられる。女性が関わると面白くなるな、とブルーノ。

-ACT FOUR-

A 3:30 - PRESIDENT MET WITH SECRETARY BRYCE, JOINED BY NESSRS. WENDEL, LEE, ALDEE AND STANISLOUS AND MS. WISSINGER
( ブライス長官と面談 ネセル、ウェンデル、リー、アルディー、スタニスラス、ウィッシンジャー氏同席)
A 3:35 - PRESIDENT MET WITH MR. LIEN. JOINED BY MR. McGARRY(リーン氏と面談 マクギャリー氏同席)
A 3:45 - PHOTO-OP WITH MR. KIETH. [RE-SCHEDULED](キース氏と写真撮影(予定変更))

廊下を歩きながらジンジャーがサムにジョシュの仕事についてレクチャーしている。ブライス長官との面談ではおそらく彼は演説で彼の省が加われ なかったことに言及したいだけだろうしその次はフーバー大統領以降全ての大統領と握手してきたピーター・ライエンという人と写真を撮るだけ だろうからこの二つは楽だわ、とジンジャー。そこでサムが索引付きのダイジェストのようにある人間に関する事が何でも詰まっているような物が あればなぁ、とぼやく。マーガレットがいるじゃないの、とジンジャーが言うがその話についてはまた今度、とサム。それよりも、とサムはジン ジャーに今朝のブルームフィールドでのスピーチの原稿を取ってきてくれるよう頼む。歩いているとばったり会ったブルーノに尋ねる。

サム:ねぇ、今朝ウィスコンシンのマディソンで開かれた集会にエプロンと麺棒持った女性がいたって聞いたけど?

ブルーノ:あぁ。

サム:どうして?

ブルーノ:アビー・バートレットがレズビアンだから。


そのままブルーノがルーズベルトルームに入っていくとCJが先ほどの彼の言葉「女性が関わると面白くなる」とはどういう事か尋ねる。ブルーノ 曰くこれはアビーとジャネットの事に限定して言ったわけではない。くだらない議論を続ける女性の有権者の事を言ったのだ。選挙で一番くだらない 問題を投げかけてくるのは大抵女性たちだ。たとえば「アビー・バートレットは子供たちを愛しているか?」とかだ。来週には「祖父は敵か味方か 」と言うかもしれない。でもそんな事を言うのは間の抜けた女性だけだ、とCJが反論する。席についたブルーノは、多数党の支持率50%を獲得して いながら政策を上手くコントロールできない人と男性恐怖症を持ちながら「男をゲットする方法」について読み漁っている女性はどこか似てるなと 皮肉る。南アフリカじゃ大半がそうよ、とCJ。もちろんアメリカと状況は全く違うが。そう言えば付き合った中でカエル恐怖症も何人かいたわね。 なるほど、とブルーノ。とにかく会議を始める。ファーストレディの失言についてのテープはまだ入手していないが側近の一人がこれをジョークに して誤魔化そうと提案する。そんな事出来やしない、とブルーノは言うがあの麺棒の女性たちで誤魔化せるんじゃないかしら、とCJ。とりあえず ジョシュにもこの件を当たらせよう。

その肝心のジョシュたちはまだホワイトハウスに帰れずに走り続けている。小さな食堂の駐車場に車を停めてテイクアウトを取って10分で再び 出発するつもりだ。トビーがタイラーにHoosierの意味を尋ねる。意味はインディアナの田舎者だ。トビーはカウンターに座ってメニューを見せて もらいながら話し掛けるが店の女性はお世辞にも態度が良いとは言えない。ここにやって来たトビーたちホワイトハウスの人間をトラブルの元に なるとすら思い込んでいる。お薦めを聞いても旦那を呼びに行く始末だ。面食らったトビーは一つ席を空けて座っている男性に置いてある TVをCNNに変えてもいいかと尋ねるがこの田舎にはチャンネルが三つしかないのだと言う。ここで店の旦那が出てきてドライラブがお薦めだと言う 。こう言う事が言いたかったんだよ、と店の女性に言うと「うるさいわね」と癇癪を起こされて奥に入っていってしまう。旦那によればこの空気 は45年続いているのだと言う。そしてテイクアウトを待つ間ドナの毒にも薬にもならない話を聞かされているジョシュたちのテーブルに行く。 そう言えばどうしてリッチーのアドバイザを名前を付けて呼ぶのだろう、ミルトン・フリードマンの経済政策とかレオナルド・ティナンの教育政策 とか。アドバイザに敬意を表したいからさ、とトビー。だが人の名前ばかり借りてるとバカに思われるとは思わないのだろうか?彼はバートレット 陣営よりも自分たちのことを変わった名前で呼んだりする。他にもこんなセリフがある「バートレットがノーベル経済学者だとは素晴らしい。私 が当選したら受賞者たちを雇おう」とか。いや、とトビー。彼が言ってるのは「東部の教育で本物の男は育たないが心配する事は無い。有り余った 金でユダヤ人を雇おう」だ、と言い直す。それよりもCJを呼んでくれとドナに頼む。ジョシュは党大会での「ポチョムキン政権にとっても重要な試 み」と言った部分も問題視する。トビーは真実だと言うが誰もがクラスで一番賢い生徒だったわけではないことを考えると反感を持つ人だってざら に出てくるはずだ。潜在効果など期待するだけ無駄で教育的な言葉じゃない。それを聞きながらトビーはドナに渡されたCJからの電話に出る。 ジョシュに用があるとの事なのでトビーは携帯を切らずにジョシュの方に向けてテーブルに置く。ジョシュが電話に出るがどうやらCJは彼らが飛行 機に乗っていなかった事に本気で気付かなかったらしい。彼らがまだユニオンビルにも行ってないと聞いてお馬鹿さんね、とCJ。その時厨房から 大声で「ドライラブがあがったよ!!!」という声が聞こえて思わずCJが自分もドライラブが大好きだと言い出したので馬鹿馬鹿しくなって途中で ジョシュが電話を切る。

サムがオーヴァルオフィスで大統領が柱廊からやって来るのを待つ。バートレットが部屋に入ってくると、セス・ウィーンバーガーの秘書が同僚と 不倫していた事を新聞社に売り込んだのだと話し始める。このためにセスは労働安全衛生局 (OSHA=Occupational Safety and Health Administration)を辞任した。不倫してから2ヶ月経ってからだというのに酷い話だ。この秘書の 売名行為は明らかで何よりも傷ついたのはセスの奥さんだ。こんな記事を載せる新聞社もどういうものか分からないがとにかく酷い話である事に 変わりはない。そこまで話すとチャーリーがブライス長官を執務室に招き入れて面談が始める。ラリーにこういう場合のジョシュの立ち位置を教わ りそこに移動して話を聞くサム。ブライス長官は二酸化炭素排出規制の控除の件について話す。世界の国々の80%が逃れている義務をアメリカだけ が請け負うと提案するのはおかしいはずだ。だがそれは世界の国々ではなく発展途上国の80%だし、二酸化炭素を排出しまくるSUVの国が自転車の 国に向かって、温室排出規制に同意する前に、彼らに生活様式を変えろと言う事の方が馬鹿げている、とバートレットは言う。同じ経済大国の中で そんな話をすれば公正とは言えないのでは?それでも国際法では国ごとに負う責任が違うし、温室ガスを排出しているのは何よりもこのアメリカだ、 とバートレットは言い切る。そこでスタッフから小さな拍手が起こる。47秒だ、とエド。間を置いて長官は、それでは企業の支持を失う事になる、 と言う。だがそれを心配するのは長官の仕事ではない。彼の仕事は企業の支持を取り付けたと報告する事だ。ひとまず長官も納得して側近たちと 退出する。

バートレット:エド?

ラリー:あの、ラリーですが・・・。

バートレット:どっちでもいい。ワインバーガーの前の秘書の事だが・・・。

ラリー:見ました。

バートレット:陰で仕える忠誠心はどこに行ったんだろうな、陰で働く裏切りばかりが目に付くよ。

ラリー:だから僕は結婚しないんです。


チャーリーが次の面談相手リーン議員を執務室に招き入れる。バートレットはレオを呼ぶよう言いながら、リーン議員に”議員”という響きはいい ものだろうと言う。ご両親は74年に国を脱出した時に、彼が議員としていられるようにこのアメリカを選んだのかな、とバートレット。多分そうだ と思います、とリーン議員。彼の近所では釣りにはいい季節だが食用ではないのでカジキは釣らないそうだ。でも釣り上げたら最高だろう。そこに レオが現れてバートレットと挨拶する。そしてバートレットがレオに議員を、議員をレオに紹介する。34歳のリーンはテキサス22区選出で、レオ は元第144航空師団だ。レオは議員に当選したのにホワイトハウスへ呼ぶのに2ヶ月もかかったことを謝る。

バートレット:ジム・クーアは政府によく尽くしてくれた。彼が抜けたその穴を埋めるのは大変かもしれんが君にはそれ以上に象徴的な責任が ある。

リーン:はい。

バートレット:だが一番の責任は象徴的になる事じゃない、分かるかね?

リーン:もちろんです。

バートレット:では何だね?

リーン:それは地元選挙区とアメリカと下院への奉仕です

バートレット:ようこそ、君も終わらないショーへの仲間入りだ。

リーン:ありがとうございます。


バートレットと握手を交わしているところを写真に収めるとリーン議員は退出する。その様子を見守るバートレット、レオ、サムたち。中でもサム は感慨深そうに見送る。

バートレット:たいした奴じゃないか?次は何だ?

-END-

(※1)DST=Daylight Saving Time・・・いわゆる「サマータイム」の事で、アメリカでは4月の第1日曜日に時計を1時間 進め、10月の最終日曜日に時計を戻す
(※2)Phyllis Schlafly・・・政治討論番組の活動家で平等の権利に対しての批判的見解で有名
(※3)Ann Coulter・・・通信社に所属するアメリカでも突出したコラムニスト。控えめな切り口でリベラルな社会と政治 を強烈に批判することで有名


Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J. Cregg
Janel Moloney as Donna Moss
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
John Amos as Percy Fitzwallace
Ron Silver as Bruno Gianelli
Victor McCay as Henry
John Gallagher Jr. as Tyler
William Duffay as Larry
Amy Adams as Cathy
Joan MacIntosh as Meredith Walker
Valorie Armstrong as Mrs Harrison
Art Chudabala as Peter Lien
Alan Dale as Mitch Bryce
Danielle Harris as Kiki
Erenstine Jackson as Fiona
Joel Marsh Garland as Cap
Constance Pfeiffer as Elderly Woman
Ron Newell as Store Manager
Rohn Thomas as Sy
Tommy Lafitte as Earl
Timothy Davis-Reed as Mark
Kris Narmont as Katie
Kim Webster as Ginger
Renee Estevez as Nancy
Melissa Fitzjerald as Carol
NiCole Robinson as Margaret



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