THE WEST WING
2-08:
E P I S O D E # 30
2003/11/29 on NHK
SHIBBOLETH
(ためし言葉)
2001年エミー賞ノミネート(Emmy Award Nominee)
・監督賞(Directing for a Drama Series)


WRITERAARON SORKIN
STORYPATRICK H CADDELL
DIRECTORLAURA INNES

US TRANSMISSION DATE
22 November 2000
UK TRANSMISSION DATE
31 July 2001(E4)
JP TRANSMISSION DATE
29 November 2003
-STORY-
感謝祭が間近に迫った11月末、サンディエゴ湾でコンテナ船に密航してきた約100人の中国人を拘留したという知らせを受け取る。だが彼らは母国での宗教的迫害を逃れてアメリカに亡命を求めてきたキリスト教難民だと主張しているのだという。 ジョシュ、サムはキリスト教会に権威を持つ団体の代表団アル・コールドウェル、メアリー・マーシュらとの話し合いに臨み、コールドウェルが彼らの保釈金を自分の教会が全額出すと大統領に伝えてくれ、と頼む。この手の難民は亡命を成し遂げるために 迫害を受けたフリをすることがある事をバートレットは知っているため、難民の主張が真実かどうかを見極めるためにある一計を案じる。 上院の休会中にトビーはレオの妹ジョゼフィンを教育相次官の指名候補にしようと反対派の説得にあたるが彼女に関するある写真にレオからキッパリ断られてしまう。チャーリーはバートレットが感謝祭で七面鳥を切り分けるナイフ選びに奔走するがバートレットはなかなか気に召さない。CJはひょんな事から七面鳥を2羽とも特赦してもらうようバートレットに懇願する。

INTO THE MAIN TITLE:★★★★☆

TWW2-07へ| TWWとりびあ〜ん2-08へ| TWW2-09へ


-TEASER-
サンディエゴ湾の24番ターミナルで不審な貨物船を発見した港湾警察の一人が沿岸警備隊に応援を呼ぶ一方、別の一人が後からやって来たINS (Immigration and Naturalization Service=移民帰化局)局員と話し合っている。話によれば貨物船の中にいるのは百人程度の中国人で、彼ら と話をするために国務省から中国語のできる通訳をよこすよう手配をしている。彼らを国に送り返すのかどうか尋ねられるが、それは移民局の一般 局員の与かり知るところではない。

ホワイトハウスではサムとトビーがカウチに腰をかけて、サムが紙に書いてある内容を読み上げている。二人がふざけ合いながらワイワイ言ってる とCJが部屋に入ってきて感謝祭の日に独立戦争をテーマにした劇にホワイトハウスが誘われている事についてどう思うか尋ねてくる。だがサムと トビーは見るからに緩みきった態度を取りながらCJをからかうばかりだ。CJは去年の感謝祭の日、高熱を出して休んでいたので今年は自分が 率先して感謝祭のイベントディレクターを務める事にしたのだ。そこへジョシュが入ってきてコインの16連続当たり、でCJに更なる追い討ち をかける。一連の様子を見たCJは呆れて帰って行く。彼女と入れ違いにドナがやって来て感謝祭の七面鳥をどこに置いたらいいのかという事で迷っ ていると言う。ジョシュ、サム、トビーは表情ひとつ変えずに一斉に「CJの部屋」と言い、ついでだから檻から出して 部屋の中を自由に歩き回れるようにしてあげてくれと伝える。
ボニーから、沿岸警備隊から緊急の連絡が入っていると知らされ、ジョシュは 受話器を取る。

-ACT ONE-
ジョシュの報告によると240メートルのコンテナ船に乗っている中国人は83人。レオは96人と聞いていたが航行途中で13人が死亡したのだ。 移民局が一時的に彼らを施設に収容しているとのことだ。ところで感謝祭には何をするんですか、とレオに尋ねるジョシュ。レオは家族といるつも りだがジョシュは何をするつもりなのか?

ジョシュ:トビーとサムと一緒にフットボールでも見てますよ。

レオ:中国人のことでCJに報告しておいてくれ。

ジョシュ:はい、レオ・・・あのう、ちょっと頼み事をしてもよろしいでしょうか?大統領には僕らがフットボールを見てる事は内緒にしておいて くださいよ、うちに来いと言い張るから。

レオ:分かった、確かに合衆国大統領の夕食に招かれたら楽な気分ではおられんだろうな。

ジョシュ:僕はただ、僕らは一生懸命働いているからヤムイモの歴史をラテン語で聴くよりもフットボールを見ているほうがいいと言ってるだけ ですよ。

ジョシュが部屋を出て出勤してきたCJと会うと、移民局が例の中国人難民100人をサンディエゴの収容所に一時的に拘束していることを伝える。だが 詳しい状況はまだ分からないので会見を引き延ばしてくれるよう頼む。さらに議会の休会中にトビーがある一人の名前を追加したがっていると伝える 。名前はジョゼフィン・マクギャリー、レオの妹だ。レオの頼みではなくトビーが学校での祈りについての議論を引き起こしたいと思っているのだ。 さてさて、耐えがたいナンセンスな感謝祭の週末にCJは次に何を見ることになるのか?CJがキャロルから渡された新聞を見ながら部屋に入っていき コートを脱いでカウチに目をやるとそこには愛くるしい七面鳥の姿があった。デスクの上にももう一羽いるのを見て唖然とするCJ。そこへドナが 急いでやって来て説明する。毎年大統領が七面鳥を特赦するという伝統行事があり、その特赦に値する七面鳥を報道官が選ぶことになっているという 事を。CJは名前を聞くのもウンザリといった様子だがドナはさっと説明する「この子がエリック、あの子がトロイです」。私、カリフォルニア大学 バークレー校で博士号の学位を取ったんだけど、とCJ。ドナ曰く穀物が大好きだけど基本的に好き嫌いなく何でも食べれるとのことだ。ちなみに トロイは触られるのが嫌いらしくCJが近寄ると遠ざかろうとする。CJはまだ現実を受け入れられないといった疑惑の目でトロイを見つめ、一人に なりたいと言ってドナを閉め出す。

チャーリーが手に大きな買い物袋を下げて出勤する姿にサムが目をやる。何でも七面鳥のカッティングに大統領が使用するナイフを選んで買ってきた のだそうだ。サムはチャーリーを通じて、サンディエゴに拘留した中国人難民の件で話したい、と大統領に伝言を頼む。ミセス・ランディガムは 、そう簡単に大統領がナイフを気に入ってはくれないと思っている。オーヴァルオフィスに入ったチャーリーはバートレットにそのナイフを見せる。 シェフズチョイスのナイフ、カーボンの倍増で切れ味が10倍は鋭い上に持ち易いポリマー樹脂でできており留め金も空気穴もない。正に素晴らしい ナイフだ。

バートレット:これはアメリカ製のナイフだな。

チャーリー:はい。

バートレット:ドイツ製のナイフは我々には必要ない。

チャーリー:はい。

バートレット:見事なチョイスだ。

チャーリー:ありがとうございます。

チャーリーが去ろうとすると、ナイフを持って手触りを確かめていたバートレットが呼び止める。

チャーリー:何でしょうか?

バートレット:いや・・・いや、だめだ、バランスが悪い。

チャーリー:では戻してきます。

バートレット:あぁ、我々が必要としてるものが分かるか?

チャーリー:ドイツ製のナイフですか?

バートレット:そうだ。

するとサムが中国人難民の件で何か分かったそうだ、とバートレットに告げて部屋を出るチャーリー。入れ違いにトビーが入ってきて議会の休会中の 指名に、とジョゼフィン・マクギャリーを選ぶつもりだと告げる。休会中の指名には上院が快諾するような問題のない候補でなければならないが 彼女はどうか。トビーは彼女の指名によって学校での祈りについての議論を引き起こしたがっているのだ。だがバートレットはトビーの選択にやや 後ろ向きの構えを見せる。彼女のことはバートレットもよく知っていて、まるで映画「イヴの総て」を地で行くような野心家だと例える。その時、 彼女の兄であるレオが入ってくる。休会中の指名に妹の名を出すと即座に難色を示すレオ。だが彼女には教育者としての高い実績がある。教育学の 学位を取得、校長を6年、教育委員長を4年務め典型的な民主党員だ。それでもレオは納得しようとしない。そこへジョシュとサムが入ってきて中国 人難民について最新の情報を伝える。彼らは本国から迫害を逃れるためにやって来た敬虔なキリスト教徒だという。宗教的な亡命を求めてコンテナに 隠れてやって来たのだ。

ジョシュ:クリスチャン協会はアメリカに留まるべきだとがなり立て、中国は強制送還を叫び、移民局は「法律は法律だ」と言うでしょう。

-ACT TWO-
CJが会見で、移民局が中国人難民の主張の真偽を確かめるつもりである事と同時に、近いうちにホワイトハウスがクリスチャン協会のリーダー、 アル・コールドウェル牧師や在米中国大使館職員らと会う予定である事も発表する。

ジョシュとサムがルーズベルトルームでアル・コールドウェル牧師、メアリー・マーシュ、その他の関係者との話し合いに臨む。世界中のキリスト 教徒が迫害を受けているときに無関心を振舞うつもりならホワイトハウスはとんだ赤っ恥を掻くことになるわ。・・・・・・イスに座る前から メアリー・マーシュに口撃され、ジョシュらも早々に臨戦態勢に入る。彼らを送り返すかどうかは移民局の判事の胸先三寸にある、とジョシュは 言うがメアリーはその判事は大統領の下についているのだから同じことだと言い返す。もし大統領がその移民局の判事に亡命を認めさせなければ 判事も後悔することになるわよ。ジョシュは極めて落ち着いて言う、この建物内で脅しをしても無駄ですよ。サムは難民たちが中国で本当に迫害を 受けていたのかどうかを確認する。するとコールドウェルらが恐ろしい事実を語りだす。この場合の中国人難民は6メートル四方のコンテナブロック の中に1ヵ月半閉じ込められ、ある教会のリーダーは強制労働収容所に送られ、前の8月には3人の台湾人が「観光客らしからぬ活動」をしたとして 逮捕された。教義を教えようとした100人の人間が拘留され、女性の一人が警察に殴られたケースもある。中国人カトリック教徒がバチカンの権威 を認めた罪で投獄された件もあるし、82歳の司教が、釈放された30年後にまた逮捕されたり、84歳の司教が拷問を受けて意識不明の重体になった ケースもある。キリスト教徒に対する迫害は世界中の認知するところだし国務省や国際アムネスティ(政治犯・思想犯の釈放をめざす団体)だって 知っている。

メアリー:大多数のアメリカ人のキリスト教徒や世界中のキリスト教徒は信仰の自由が脅かされているときに高みの見物はしないでしょう。

サム:もちろんしますよ。彼らは信仰の自由が脅かされているときでも気楽に構えてますよ。ただ今回は違いますがね。

メアリー:あの戯曲の事?

サム:ある男がイエス・キリストがゲイだという戯曲「使徒」を書いたときにあなた方は抗議しました。これはいいでしょう。だが別の男が劇場を 爆破すると脅したときあなた方はどこにいましたか?

メアリー:あの戯曲は不愉快だわ。

サム:それでは、あなたは自分が嫌いじゃない人々になら信仰の自由が与えられて然るべきだというのですか?

メアリー:そうは言って・・・

サム:今は目を背けてもいいですがあの戯曲の作者は中国に向かったと思いますよ。

完全に気まずい雰囲気になる前にコールドウェルがジョシュを外に連れ出す。サムの主張はもっともだがだからといってメアリー・マーシュとの 泥試合に踏み込んでいいような状況でもない。コールドウェルが、自分の教会が難民全員の保釈金を払うつもりだと大統領に伝えてくれとジョシュ に頼み、ジョシュも請け負う。

ジョシュ、コールドウェルらとすれ違ったトビーが”戦場”へと向かう。トビーが向かったミューラルルームでは4人の上院議員側近が待ち構えて いる。話の的はもちろんジョゼフィン・マクギャリーの指名についてだ。ここに集まった側近の全員が彼女の指名を疑問視している。トビーは彼女 が教育に関してどれほど素晴らしい実績を残してきたのかを列挙する。だが彼女は憲法に則って公立学校で特定の神へ祈ることを法律を施行して 禁止したが側近たちは国民の70%がその法律が間違いであると言っている、と指摘する。だがトビーはそれらの意見には全く耳を貸さない。法律に 従って指名したのだから国民がホワイトハウスを見限るようなことはないはずだ。上院が開会中なら指名は難しいだろうが閉会している今ならチャ ンスだ。なぜなら彼女は次官の候補者としては申し分ない実績をあげているのだから。

トビー:君らが我々に2期目を与えてくれたために我々はホワイトハウスを出る必要すらない。これは別に私が正しくて君らが間違っているからでは ないよ。実際はそうなんだがね。だが私のほうが君たちよりもこの手の駆け引きが得意としているからなんだよ。

だが今回は違う、と側近の一人は言って封筒の中の物を見るようトビーに促す。そこには彼女がしっかりと「法律を施行している」姿が写っている 。

-ACT THREE-
トビーが例の写真を持ってレオの部屋へ行く。写真には高校のフットボールの試合で二人の学生がひざまずいて祈りながら手錠をかけられている。 警棒に手をあてている警官の横にレオの妹が立っている。学生の一人はマーチングバンドのユニフォームを着ていてもう一人は黒人だ。これほど 悲惨な光景は他にない。ホワイトハウスの広報部長ならこれがどれほど大問題なのか言って聞かせるまでもないだろう、とレオはきつく言う。トビー は彼女を指名することで学校での祈りについての議論を引き起こせると言うがレオはそれを大した問題ではないと考え、妹に電話をつなぐよう マーガレットに伝える。

CJは明日歌う歌の歌詞を知らないのでドナに教えてもらう約束を取り付けると七面鳥の”性格テスト”を行う。当日にカメラのフラッシュにたかれ て驚かれると困るからなのだそうだ。結局CJはエリックを特赦することに決める。

ジョシュとサムは移民局の局員二人から難民の言うことを間に受けるなというアドバイスをもらう。彼らは密航するのに2万から4万ドルもの金を 支払うのだがその金はどこからきたのか・・・大方麻薬の売買や売春に手を染める、などといったとこなのだろう。だがこの場合アル・コールド ウェルの教会が難民全員の保釈金を支払ってくれる事にも移民局の人間は後ろ向きの姿勢を見せる。不法入国には現行法で、という事だ。移民局の 二人が去るとサムは言う。彼らは自由を求めてアメリカに来るために家族と離れ、2ヶ月間も死体と一緒に過ごさなければならなかった。その凄ま じい現実の方にサムは同情する。

CJから七面鳥の特赦のお呼びがかかると今度はチャーリーが希望を持って新たに持ってきたナイフの目利きをするバートレット。ミッサマイスター 、メリディアン3000のシリーズで鋭い一枚刃に手のひらにしっくりくる留め金がついている・・・・・・が、今度は持ち手が気に入らないと言って のける。
ジョシュとサムがやって来て「信仰のでっち上げ」の問題について注意を促してくるがそれはバートレットも知っている。時には本当 に迫害があったように見せかけるためにやって来る人間もいるのだ。また中国大使館は本国の法律を破ったという名目で彼らの送還を要求している。 そこでバートレットは一計を案じる。彼らが本当に迫害を逃れてアメリカにやって来たキリスト教徒ならためし言葉 (Shibboleth)を身につけているはずである。だから難民の一人を今夜オーヴァルオフィスに呼び寄せて面会し、その 人物からそのためし言葉を聞き出そうというのだ。もし彼が本当に信心深い敬虔なキリスト教徒ならこの言葉を言えるはずだ。この言葉の原義は もともと聖書からきており、軍隊がヨルダン川を渡ってくる敵を見分け、本物のユダヤ人と詐称者とを区別するために使われた一種のパスワード なのだ。

レオの部屋にジョゼフィン・マクギャリーがやって来る。彼女は攻撃を仕掛けられたのを知っているし、それに対抗する姿勢も整っている。喧嘩っ 早いのは兄譲りだと言うがレオは否定する。レオにとってみれば戦いなど無いに越したことはない。そしてすぐさま本題に入る。レオは彼女に次官 候補に名乗りをあげたのを撤回するように求める。彼女がいくら優れた結果を残してこようとも候補に名乗り出ればあの写真が全国紙に回るのは 目に見えている。そうすれば恥を掻くのは大統領だ。2,3年前、南部の選挙キャンペーンに出かけたときオダビー・ジョーンズという珍しい名前の 駆け出し写真家が彼女に、価値のある写真を撮らせてくれキャリアを築くきっかけになった事の礼を言っていた。その時の彼の名前が例の地方紙に 名を連ねていたのをレオが見逃すはずがない。彼女が逮捕させた少年たちは現代ではほとんど見られないほど信心深い。確かに学校での祈りは法律 で規制されているしそれを施行するのは校長、又は教鞭を執るものにとっても熱心な様子を周りに認知させる事にもなるだろう。だがここまでくれ ば見せしめ以外の何物でもない。ジョゼフィンもひとまずの納得はするが当分怒りが収まる様子にも見えない。サインを済ませるとさっさと部屋を 出て行ってしまう。入れ違いにレオの部屋に入ってきたトビーは今回の件に関してレオが正しかったと認める。だがトビーは自分が頑なまでに学校 での祈りを禁止する法律を後押ししようとしたのかをついに打ち明ける。

トビー:それでも祈りについての議論は前面にもってくるべきです。これは修正第1条とは関係ないし、信仰の自由とも政教とも理想主義とも関係 ない・・・。

レオ:では何だね?

トビー:これは休み時間に教室で自発的なお祈りをしなかったという理由でいじめられた4年生の子供のためです。これは法律でそこにいる権利を 保障されている子供たちを二つに分ける新たなやり方ですよ。だから前面に掲げて皆に考えてもらいたいんですよ。

レオ:(間を置く)彼らがいじめた少年というのは君の事か?(間を置く)その部分については君のほうが正しい、もっと話し合う必要があるな。

ところで、とトビー。彼もまたジョシュ同様、大統領からのご招待に顔を青ざめる者の一人だった。だが心配には及ばなかったようだ。サムが言う ところのメデタシ、メデタシといったところか。

-ACT FOUR-
いよいよ時が来た。難民だが、スーツに身を包んだ化学の大学教授ジン・ウェイがオーヴァルオフィスに入ってくる。バートレットと共に座ると話 を始める。バートレットは彼(ら)の信仰が本物かどうかを確かめるためにいくつか質問をする。どうやってクリスチャンになったのか?どんな努力 をしたのか?教会の指導者は誰か?

ジン・ウェイ:我々の教区の指導者は84歳の老人でウェン・リンといいます。彼は殴られては投獄を何度も繰り返しています。ですが教会の 指導者はイエス・キリストその人です。

バートレット:キリスト12使徒の名前を全部挙げられますか?・・・別にできなくてもいいんです。私も自分の子供の名前を思い出せないことが よくありましたし・・・

ジン・ウェイ:ペテロ(Peter ピーター)、アンデレー(Andrew アンドリュー)、ヨハネ(John ジョン)、フィリポ(Phillip フィリップ)、 バルトロマイ(Bartholomew バーソロミュー)、トマス(Thomas トーマス)、マタイ(Matthew マシュー)、タダイ(Thaddeus サジアス)、 シモン(Simon サイモン)、ユダ(Judas ジュダ)、ヤコブ(James ジェームズ)。(一息ついて)・・・バートレット大統領、キリスト教の信仰 心は事実の列挙によって証明されるものではありません。あなたは信仰・信念の証拠を探しておられる、神の約束事を我々が全身全霊を注いで受け 入れているかどうかの証拠を。「人はキリストを信じる信仰によってのみ正当化される」とパウロは言いました。「信仰によってのみ正当化される」 。信仰こそが真の・・・・・・真の・・・・・・シボレス(SHIBBOLETH)。そう、信仰 こそが真のシボレス(SHIBBOLETH)です。

バートレット:(感慨深げに見つめて)そうです、仰るとおりです。いろんな道から魔法の言葉を導き出されましたね。ありがとう。(立ち上がる) お会いできて良かったです。

握手を交わし、ジン・ウェイが去るとレオと、中国との差し迫った問題について話し合う。中国にはよりたくさんの747機を売ったり、アメリカの 著作権を脅かす連中を取り締まってほしいし、チベット問題についても中国に交渉の道を選んでほしい。彼は魔法の言葉を言えたが中国との健全な 関係が望ましいのはバートレットも分かっている。亡命を認めることはない。このようなケースは以前にもあった、とレオは言う。彼らは現在カリ フォルニアに拘留され、第22師団が警備にあたっている。そこでレオはINSの収容施設の警備模様がどの程度のものか考えてみるといいでしょう、と アドバイスする。バートレットがレオと顔を見合わせると、ミセス・ランディガムにカリフォルニア州知事を電話口に呼び出すように伝える。

芝居に行く前のCJにトビーが誘いをかける。今夜はサムとジョシュと一緒にいるつもりだから、と。やっと声をかけてくれたのね、とCJ。2週間ここ に座ってあなたより好きな人たちからのいろんなすばらしい誘いを断ってきたのよ。ただ、トビーは彼女に料理を作ってほしいのだと言う。
部屋に着いたCJはこれから特赦されないもう一匹の七面鳥がこれから回収されると知って買い取ろうと言い出す。農夫の高校生モートンはすでに他 に買い手がでている、と言うがCJは諦めない。彼女に触られるのが嫌だというだけで子供たちのお口に入っていく事になるだろう哀れなトロイを 救いたいと考える。

諦めずにチャーリーがバートレットの元に次のナイフを持ってくる。1985年、最高の素材で作られた日本製のコミノ・ヨマダを堂々とバートレット の前に差し出すがバートレットの答えはまたもや×だ。とうとうチャーリーはなぜそれほどまでナイフにこだわるのかを尋ねる。バートレットは 答える。これは家系に伝わる伝統行事なのだ。父が彼に、祖父が父に代々渡してきて今度は君にあげるんだよ。そう言って机の引き出しから古い 木箱を取り出すとそれをチャーリーに手渡す。チャーリーは木箱の上に書かれている「PR」という文字の意味を尋ねる。それはバートレット家の ためにポール・リヴィア(Paul Revere)というボストンの銀細工師に作らせた特注品だ、と説明する。「私は君を誇りに思っているよ、チャーリ ー」とバートレットは言う。
チャーリーと入れ違いにCJが入ってくると彼女からもう一羽の七面鳥の特赦をお願いされる。バートレットは七面鳥のことなどどうでもいいと思っ ているので特赦にそれほど乗り気ではないが仕方なく「罪を犯したと思われる」七面鳥の前に顔を出す。「お前を許そう」と言ってすぐ帰ろうとする バートレットを引き止めるCJ。仕方がないのでもう少し正式にやり直すことにする。大統領には七面鳥の特赦を与える権限はないので軍に徴兵する ことにする。
七面鳥と入れ違いにやって来たサムとジョシュと一緒にバートレットはオーヴァルオフィスに戻る。サムから中国人難民が収容施設から脱獄したと 知らされるバートレット。だが体力のない難民たちが自力で逃げ出したことを疑問視するサムをよそにバートレットは口で言うほど驚いてはいない。 サムの書いた感謝祭用のスピーチを読み上げる。

バートレット:”350年以上前、信仰に勇気付けられ、自由を求めてという共通の希望に胸を躍らせたある小さな 巡礼者の集団が、自分たちの信念によって希望を抱いた新世界を探す旅に出ました。そして現在、そういうわけで私ジョサイア・バートレットは 合衆国大統領として授けられた権限に従い、ここに本日が感謝祭であることを宣言いたします

サムが部屋を出るとジョシュが尋ねる。「カリフォルニアの州知事に第22師団を引き上げさせたんですね」。もちろんそうするように命令できたの はバートレット大統領以外にはいない。亡命という形をとれば中国の顔をつぶす事になるし、だからといって送り返すようなことはできない。

ジョシュ:それではその男はテストに合格したわけですね?

バートレット:彼がキリスト教の教義問答に落ちたら彼らを送り返すと思ったのかね?一つ言わせてもらおう。我々は世界の警察になれる。我々は 世界の銀行にも、工場にも、農場にもなれる。だがそれが何になる?もし我々が・・・・・・(間を置く)彼らは新 世界にたどり着けたんだよ、ジョシュ。私がこれから何をするか分かるかね?感謝祭の国際日を宣言す るんだ。

アナウンサー:国民の皆さん、合衆国大統領です。

バートレット:素晴らしい仕事だよ。

〜唄が聞こえる〜
     We gather together to ask the Lord's blessing
     He chastens and hastens his will to make known
     The wicked oppressing now cease from distressing
     Sing praises to his name: He forgets not his own.


-END-
Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Janel Moloney as Donna Moss
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
F William Parker as Reverend Al Caldwell
Annie Corley as Mary Marsh
Deborah Hedwall as Josephine McGarry
Sam Anderson as John La Salle
Henry O as Jhin Wei
John Mariano as Bertram
Sharon Omi as Gardener
Jonah Rooney as Morton Horn
Joe D'Angerio as Russo
Al Rodrigo as Commander Cale
Charles Norland as Steve
Devika Parikh as Bonnie
Kim Webster as Ginger
Melissa Fitzgerald as Carol
Nicole Robinson as Margalet
Kathryn Joosten as Mrs. Landingham



TWW2-07へ|TWW2-09へ

〜とっぷへ〜