THE WEST WING
2-05:
E P I S O D E # 27
2003/11/08 on NHK
AND IT'S SURELY TO THEIR CREDIT
(そして確かなる彼らの誉れ)
WRITERAARON SORKIN
STORYKEVIN FALLS
LAURA GLASSER
DIRECTORCHRISTOPHER MISIANO

US TRANSMISSION DATE
1 November 2000
UK TRANSMISSION DATE
10 July 2001(E4)
JP TRANSMISSION DATE
8 November 2003
-STORY-
バートレットとドナは土曜日のラジオ演説のため、金曜日に収録を行うことになっているがその収録作業に多大な時間を費やしてしまう。CJは退役する、大統領に反感を持っていることで知られている、軍人があちこちのTVに出演すると知ってすぐさま彼と話そうと考える。ジョシュは入院した病院で保険費用が全額下りないためサムの力を借りて保険会社を訴えることにする。 当のサムはエインズリーの加入に難色を示していた・・・。だが彼女に対して執拗な嫌がらせをしていた二人をクビにしたサムは最初は彼女に冷たくあたってはいたがそれらを経て彼女をホワイトハウスの一員として認める。一方バートレットはアビーとの”時間”を作り出そうとしていたがラジオ演説や彼女の機嫌を損ねてしまったことからフイになる・・・が、後のラジオ演説で 見事に彼女の心を掴み、演説もワンテイクでやってのける。


INTO THE MAIN TITLE:★★★★★

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-TEASER-
ドナ! ホワイトハウスから嫌でもジョシュの大声が聞こえてくる。というのも彼が入院していた病院の保険会社から治療費として5万ドルを支払え、という 督促状がまた届いたのだ。大声でがなり立てられるドナやサムもいい迷惑だが、保険で支払われない5万ドルもの治療費をジョシュに払えるはずが ない。わめき散らすジョシュを尻目にドナはサムに大統領のラジオ演説の直前に、民主党政権へ多大な出資をした20人の人たちにジョークを言う から聞いてちょうだいと頼む。ジョークも結構だが週末なので大統領は疲れてるだろうし以前のラジオ演説はTAKE11までいったから余計に心配にな る二人。その時彼らを待たせたお詫びに、とキーホルダーを彼らにプレゼントしたのだが今度はそうならないように祈るばかりだ。
ミューラルルームで待っている出資者たちの前まで来るとドナが例のジョークを披露する。

ドナ:ホワイトハウスへようこそ。私はドナテッラ・モス。ホワイトハウス次席補佐官のジョシュ・ライマンのアシスタント(補佐官)を務めて います。つまり補佐官補佐官というわけですね。

ジョークが分からないのか気づいていて無視しているのか分からないが辺りは不気味なほど静まり返っている。・・・ともかく、大統領は土曜日の 朝のラジオ演説のために金曜日に収録を行うことになっている。

ドナ:演説の長さはたいてい2,3分程度のものですのでそれが終われば大統領との写真撮影に移ります。ところで並ぶときは壁に沿って蹄鉄(てい てつ・・・馬の足の裏につける半楕円形の器具でここではその半楕円形であるU字型のように並んでほしいと言っているのだろう)のように 並んでください。と言っても本物の蹄鉄じゃないですよ。そんなの熟練の鍛冶屋さんじゃないと出来ませんからね。

・・・またしてもはずしてしまったドナ、絶好のタイミングで現れる大統領の登場で少し心が救われる。鍛冶屋のジョークは失敗でした、とドナが バートレットに耳打ちしている様子から二人が前もって打ち合わせていた事が伺える。演説原稿をドナから受け取り、カウントダウンの後に演説を 開始するが早々に失敗して原稿にケチをつけるバートレット。今日もまたキーホルダーを配ることになりそう、とドナがつぶやく。ラジオ収録の 技師がもう一度カウントダウンする。はい、3、2、(1)・・・(バートレットに向けて指を指す)。

-ACT ONE-
ラジオ演説の収録はまだ続いていてこれでTAKE5に入る。バートレットは、5は私のラッキーナンバーだとか何とか言っている。

CJは、最初は受け入れがたかったものの、今はエインズリーの雇用に前向きだとトビーに言う。でも最初に聞いたときはホワイトハウスにひびを 入れるぐらい叫んでたんだろ、とトビー。だが今ではエインズリーの味方だ。彼女が嫌われているのは共和党員だからではなく女性で見栄えがいい からだ。そういうのでのし上がるタイプはいくらでもいるぞ、と言ってセクハラまがいの発言だとCJに非難されるトビー、彼が言いたかった本題に 入る。エド・バリー中将が退役後の日曜日に記者会見を開きキャピタルビートを含め数々のTV番組に出るというのだ。彼が大統領に反感を持ってい る事はCJにも分かっているがDOD(国防総省)がそれを容認しているのが信じられない。ところで、とトビー。

トビー:君も美しい女性だがここにはそんな君を野心家だと思ったり愚かだと思うものはいないな。

CJ:トビー。

トビー:何?

CJ:ここまで2年かかったのよ。

これからホワイトハウスの仲間入りを果たすエインズリーは上司のライオネル・トリビーと会わなければならない。その手配はレオがする事になって いるのだがトビーとCJは、レオがまだトリビーに話していないと推測する。

レオの部屋に向かう途中、トリビーがエインズリーを歓迎している、とどことなく目を背けながら彼女に話すレオ。彼女の詰問にレオがついに、まだ トリビーに話していないと認める。エインズリーは今すぐにでもその場を逃げ出したい気分になっていると言う。TVで彼が叫び上げるのを何度も 見ているから不安なのだ。だが大丈夫だ、TVでの彼はTV用の顔をしているだけ。彼の素顔はもっと・・・。その時ライオネル・トリビーが、経緯は 分からないがエリザベス女王からもらったという、人を殺すときに使う、クリケットバットを持って大声を張り上げながらいきなり入ってくる。 誰を殺したいのか?議会で、ホワイトハウスはロックランドメモを持っていないと偽証した広報部のスティーブ・ジョイスとマーク・ブルックライン の二人だ。エインズリーはあまりの事に萎縮しきって声も出ない。ひとまず落ち着いたトリビーがエインズリーを見て誰だと尋ねる。彼女は エインズリー・ヘイズでトリビーと会うのを怖がっていた、と教えるレオ。例のコラムを書いてた女か、とトリビー。続けざまに、アホなんだろ、と まで言い出す。彼女がこれまで仕えていたのはドライフォート連邦最高裁判事だったがその判事にまで悪口雑言が及ぶ。彼女は君の部下になるんだ よ、とレオが教えるとトリビーは少ししてから笑って部屋を出る。どうって事は無かっただろ、とエインズリーに言うレオ。

バートレットのラジオ演説の最中、突然ドアが勢いよく開きトリビーが猛然としながら入ってくる・・・・・・例のクリケットバットを持って。 大統領、あなた頭が吹っ飛んでしまわれたのですか?・・・演説はまたまたカットされる。ちょっとタイミングが悪かったようだ。アルファベット すらろくに書けないブロンドで脚線美な共和党員のファシストをホワイトハウスの法律顧問に据えるとは一体全体どういう了見なのかお聞かせ願い たい!後ろにいる人たちに気づかなかったのかな、とバートレット。今は少し説明できる状況にないからまた後でじっくり話すことにしよう。 トリビーは民主党に多額の寄付を寄せて下さっている出資者たちににこやかにおはようを言ってから部屋を出る。とりあえずバートレットは説明 する。ライオネル・トリビーは他に類を見ないほど優れた弁護士でホワイトハウスになくてはならない存在だ・・・さもなければ彼を投獄しない 理由はほとんどないだろう。それでは演説再開といきましょう。

サムはジョシュが保険問題で頭を悩ませているとトビーに伝える。ジョシュが治療を受けた病院は保険の対象外なのでせいぜい医療費の20%ぐらい までしか保険で補填できないしジョシュは救命処置の許可も取っていなかったのだ。肺を撃たれて死にかけていたのに保険会社の24時間受付 サービスに電話しろというのか、とトビー。保険会社を訴えられるこの国は好きだが君を撃った人々は好きじゃない。何かを思いついたのかサムは 彼らを訴える手段があると言う。その相手は狙撃犯だけではない、サムはトビーの部屋に入ってドアを閉める。

-ACT TWO-
ジョシュとドナがジョシュの部屋でランチを食べている。ドナによれば演説がTAKE17までいったところでまた大統領がトチったのだと漏らす。 そこへサムからジョシュへ電話が入る。保険会社は訴えないかわりにKKKのメンバーを訴える。ようやく抜け道が見つかったのだ・・・民事訴訟と いう手段を使えばだ。何でも召喚できる。会員名簿、寄付者の名簿、集会議事録、武器の在庫目録、コンピューターのダウンロード、集会に1回でも 出席したことのある男女全員に証言を求めることだってできる。南部貧困法律センターはジョシュにKKKの騎士たちに1億ドルを求める訴訟を起こし てもらいたがっているよ。

ラジオ演説その他諸々の事情で忙しいバートレットに対する伝言を伝えてほしい、とアビーがチャーリーに頼む。あなた(バートレット)の血圧は 上120、下80。心電図はいいカーブを描いてるし、虚血性を示す変化も見られない。

チャーリー:虚血性ってどう書くんですか?

アビー:言ってくれればいいの。電解質に新陳代謝のパネルも正常な範囲内だし、胸部のX線検査も前立腺も問題なし。

チャーリー:はい。

アビー:だから今すぐセックスできるわ。

チャーリー:はい・・・これって僕と、って意味ではないですよね?

アビー:行って。

チャーリー:(慌てて)ただ今。

ミセス・ランディガムが尋ねる、大統領を探してらっしゃるんですか?もうじき来るわ、とアビー。すると会議を抜け出し、興奮気味のバートレット が早足でやって来る。ミセス・ランディガムをはねつけるとアビーを連れてオーヴァルオフィスに入る。実に14週間ぶり、ということで興奮が抜け きらないバートレット、ホワイトハウス内の寝室でコトに及ぶ事にする。でも今は他に解決しなければならない問題があるから6時前にどこかで時間 を作りましょう。バートレットがどこへ行くんだと尋ねる。アビーは6時の便でペンシルヴァニアのコクランズ・ミルズに発たなければ ならない。

バリー将軍が来たかと思えばそうではなく彼は部下のバックリー中尉を使いによこしてきた。だがCJは彼に用はない。中将がTVで大統領をこき下ろす のは関係者なら誰もが予想のつく事だ。中尉は将軍が軍の戦闘能力に危機感を持っているからこの引退を機会にそれを表明するつもりなのだと言う。 CJはそれを、警鐘を鳴らして逃げる臆病者のやり方、だとはっきり言う。そして中尉に今すぐ国防総省に戻ってバリー将軍本人を連れてきて、と 伝えるCJ。

レオに案内されてエインズリーがホワイトハウスの地下にある彼女の”職場”へと誘導される。ホワイトハウスは常に敵に囲まれている。サムには 女性問題を取り上げる陰湿な新聞社が、ジョシュには銃弾が、私にはアルコール問題が、とレオ。娘は野球場で野次を浴び、私は社説やコラムで 大きく書きたてられた。エインズリーが、そのコラムの一つを書いたのは私です、と打ち明ける。知っている、とレオ。そして案内された場所は スチームパイプの配管室。そのうちに皆分かってくれる、君はホワイトハウスの職員で大統領に仕えているのだから何を言われても気にするな。 改まってレオが言う。ホワイトハウスへようこそ

-ACT THREE-
早速職場で仕事をしているエインズリーの部屋にトリビーが乗り込んで来る。部屋を見渡しここが君のオフィスかと尋ねる。見ての通りです、と エインズリー。トリビーはエインズリーがここで働くわけを知りたがる。国に仕えるためです。義務感からここで働きたいと思うように なったのです 。君は「ペンザンスの海賊」から出てきたのか、とトリビーが言う。エインズリーは首をかしげる。「彼は英国人である」という下りのことだ。 その歌詞は「軍艦ピナフォア」でしょう、と指摘する。義務感について唄っているのは「ペンザンスの海賊」だ、とトリビーは思っているがエイン ズリーは「軍艦ピナフォア」からですよ、と繰り返す。ここへトリビーが来たのは他でもない、共和党員として議会の政務担当法律顧問と話して ほしいのだと言う。広報部に所属している例のジョイスとブルックラインの件に関してだ。トリビーがバットで叩き殺そうとしていた、議会でロック ランドメモを提出できない、と偽証した男たちの事だ。エインズリーは初仕事を任せられた事で胸が高鳴っている。トリビーの去り際にエインズリー が尋ねる。

エインズリー:大統領の政策方針はあなたには穏健すぎるのではないですか。

トリビー:何だって?

エインズリー:差別修正措置、キャピタルゲイン、公立学校、自由貿易・・・。あなたもシカゴでの年7桁の収入を蹴ってホワイトハウスへやって 来た。それも義務感から来たものではないでしょうか?

何も言わずにトリビーは部屋を出る。

サムがジョシュにKKKを訴えることのできる理由を次々と列挙していく。大統領の予定表、現場の地図、狙撃犯が参加していた集会のビデオ、集会で チャーリーとゾーイに関する議論が頻繁に行われていたことなど。呼ばれてレオの部屋へとやって来るサムと彼についてきたジョシュ。広報部の ジョイスとブルックラインが偽証した件に関して説明するがそれに加えてトリビーがエインズリーを送った、とも伝えるレオ。サムは見るからに 不快そうな表情をして嫌味を言ってその場を去る。残ったジョシュはサムと話し合っていた民事訴訟の件に関してトビーとレオに意見を聞く。トビー は数週間前とは違いヘイトグループを追求するのに反対の立場をとっている。なぜならそれによりホワイトハウスも幾つかの有害な証言・証拠・噂 に晒される事になるからだ。レオならクスリ、サムには売春婦についての質問が飛んでくるだろう。だがジョシュにその気があるのなら我々は一丸 となってジョシュの訴訟チームに加わろう、とレオは請合う。

夕方になりバートレットのラジオ演説もTAKE21に入る。一日がこれほど長いと感じた時はない、といったような表情をしている。途中で時計を確認 して「特別ミーティング」と称してオーヴァルオフィスを抜け出すバートレット。もちろんアビーとのミーティングの事だがチャーリーに呼び止め られる。奥さんは今予定よりも早くペンシルヴァニアに向かわれました。チャーリーはそれを聞いたバートレットの悲痛の表情を楽しみ、 ニコニコしている。

秘書のキャロルの制止も聞かず予想通りエド・バリー中将(将軍)がCJの部屋へ怒鳴り込んでくる。自分はたくさんの兵士を戦地へ送り込んできた !ヒューシティ、キー・サン・ビレッジ、ダナン、グレナダ、ハイチ、それにイラク占領下のクウェートにもだ、これが臆病者か!私が言っていた のは、国の最高司令官を非難してから引退する行為こそが臆病者なのだと言ったんです、とCJは主張する。CJは中将の繰り出してくるいかなる質問にも対処できる完璧な 答えを用意しており一歩もひるんだ様子は見せない。それでもTVで発言するつもりだという中将にCJは言う。

CJ:いいえ、あなたはそんな事はなさいません。

バリー:何だって?

CJ:あなたはそんな事はなさいません、と言ったんです。(中将の勲章に目をやる)そのたくさんの勲章の中に戦闘殊勲章を付けておいでですよね 。それを付けている写真を何枚も見ましたし、中には徴兵された新兵と戦場で撮ったものも見かけました。海軍のUSSブルックに臨時乗船されてた 時に受勲なさったとか。・・・・・・ですが実際にはブルックは戦闘に参加したこともなければ発砲したこともありません。つまり今写真に写って いるあなたが付けている勲章は”もらえるはずのない物”なんですよ。その事を部下が知ったらどう思われるでしょうね?

バリー:(間を置いて)大統領は戦役についたことは一度もなかった・・・それにおそらく彼は・・・

CJ:他にまだ何かおありですか?

-ACT FOUR-
ジョイスとブルックラインに会うために連邦議会から戻ってたばかりのエインズリーが広報部のオフィスにやって来る。彼らと内密に話すために 廊下に出て静かに話す事にする。ロックランドメモの偽証に加えて二人の態度を不快に思った議会の共和党員もいた。だが簡単な謝罪文を提出すれ ば事は大事には発展しないだろう、と 二人にアドバイスする。しかしながら二人とも共和党員の彼女に敵意剥き出しで噛み付く。まるで新人が何を言い出すんだ、と言わんばかりだ。だが 彼女はこのままだと大陪審が召集される可能性も十分高いうえに、私を無視するなら最終的にはトリビーと対峙せざるを得なくなる、と告げる。 それでも二人は悪態をついてアドバイスをはねつけ、部屋へ戻っていく。

ホワイトハウスの公邸へと飛んで来たバートレットは扉の前にいる警護担当のシークレットサービスに「今後一時間以内に、私を殺そうとする者が いないように見張ってくれ」と言ってまで人払いをさせる。部屋の中にはすでにアビーが待っている。時間がないからムード作りはパスする事にする 。バスルームで早く着替えてこなければミセス・ランディガムを酔っ払わすからな、とバートレット。カクテルを注いで待ちながら話をする二人。 アビーはペンシルヴァニアまで何をしに行ってたのか。ネリー・ブライの銅像を立てるために行ってたの、とアビー。そんな事をするためにわざわ ざペンシルヴァニアまで行く必要はないだろう。他の人に任せておけばいいんだよ。戻ってきたアビーは服を着たままだ。哀れバートレットは14週 間ぶりのお楽しみをフイにしてしまったようだ。ネリー・ブライと言えば調査報道のパイオニアだ。彼女が患者を装って精神病院に入院したおかげ で病院内での虐待の事実が明るみになったし、彼女一人で世界一周を72日で果たし全世界の女性に明るい道を示したのだ。アビーは続ける。他にも 尊敬されるべき女性は大勢いたのにその大半が見過ごされている。エリザベス・ブラックウェルは医学博士になった最初のアメリカ人女性で、女子 医学校の創設者だ。バートレットはイジけてプルトニウム問題を考えることにする。

サムがジョシュに、過去に人種差別でKKKなどの相手を訴えて勝訴した時の詳細を話している。だが部屋の前にいたエインズリーを見て、ジョシュが 何かを言おうとしたときに、部屋を飛び出す。彼女の後を追い、同じ広報部の人間としてジョイスとブルックラインと話すのは彼らの上で働いている 自分であるべきだと主張する。

エインズリー:主導権はこっちにあったから私自信があったの。

サム:それは大した度胸だな。

エインズリー:(弱弱しい声で)サム、どうせ失礼に振舞うなら明日にしてくれない?明日は土曜日だから私ここにいるから電話で横柄な態度 で言ってもいいし個人攻撃でも何でもしてくれて構わないわ。なぜって、もしもかつて憧れていたこの場所で今日もう 一度失望するような事があったら私耐えられないわ!

面食らったサムは一旦部屋に戻りジョシュへの説明を始めるがまたすぐに引き返してエインズリーのオフィスまで行く。オフィスに着くと彼女は 台の上に置かれている枯れた花を見つめている。その花にはBITCHという文字が書かれた紙が添えられていた・・・。エインズリ ーは犯人に心当たりがあるが何も言わずに必死に涙をこらえていてサムの問いかけにも嘘をつく。だがサムは自分の部の人間の事はよく知っている。 憤慨して彼女の部屋を出て行き、ジョイスとブルックラインのいる広報部のオフィスのドアを乱暴に開ける。

サム:あれは何だ?何か書くときは名前も書け。こうするんだよ!

サムはジョイスの机の上の物をバラバラにする。

サム:おまえらがどれほどのハラスメント訴訟にこのホワイトハウスを晒したのか分かっているのか!

吸い取り紙にマーカーで大きく殴り書きをする。

サム:彼女は・・・彼女はここで働いているんだ。これはあの言葉を書いたおまえらのどちらかに対する物だ!

You're fired

   S. Seaborn

ブルックライン:サム、自分を何様だと思っているのか知らないがあんたには俺たちをクビにはできないぞ。

戸口にはライオネル・トリビーが立っている。

トリビー:いや・・・できるさ。ここを出ていけ、そして二度と戻ってくるな。おまえら二人、そろそろ自分の追想録を書く時が来たようだな。

サムはライオネルの後を追うが口ごもり、あれは「ペンザンスの海賊」ではなくて「軍艦ピナフォア」ですよ、と言う。自分はプリンストン大学時代 ギルバートとサリバンのオペレッタ同好会に2年間所属していたんです、と説明するがトリビーにはそんな事はどうでもいい。彼はビーチで美味しい ものを食べる予定だったのに今回の件でそれができなかった事にまだ腹を立てている。

翌日の朝、バートレットがアビーの前でラジオ演説の録音をこなしている。今までとは打って変わって順調に進んでいるが一番変わったところといえ ば建国に貢献し、公共のお金で造られる記念碑に名を連ねるべき女性の名前を次々と列挙していったところだ。さらに驚いた事にアビーを見ながら 1TAKEでそれをやってのけたのだ。彼が夫人の影響を受けているのは言うまでもないだろう。アビーを追って住居に戻る前にCJにエド・バリーの事 は放っておけと命じる。彼も苦労して軍で今の地位を築き上げたのだから何でも言う権利はあるんだよ。分かりました、とCJ。

一方ジョシュは自分一人のためだけにホワイトハウスの職員を次々と駆り出せるような立場にはないんだし、そもそもこのような大掛かりな訴訟を 起こす意味はジョシュにはさほどない。だから何もかもを訴えるのはやめにする・・・保険会社を除いては、だ。その時電話がかかって来て、 彼女が来た、とサムに告げて急いで部屋を出る。

エインズリーが朝出勤してくると自分のオフィスの前の部屋が暗くなっている。スイッチを入れて明かりをつけたその瞬間、音楽が鳴り出す。 壁にはSAVOY THEATRE(サヴォイ劇場)、H.M.S. Pinafore(軍艦ピナフォア)、Pirates of Penzance(ペンザンスの海賊) の絵(それぞれギルバートとサリヴァンのオペレッタ作品)が掛かっている。

〜テープから流れる唄〜
     He's an Englishman!(彼は英国人である〜!)
     He's an Englishman!(彼は英国人である〜!)
     For he himself has said it,(その彼が申すには〜)
     And it's greatly to his credit (そしてそれは大いなる彼の栄誉である、と♪)
     (And It's Surely to Their Credit)


エインズリーが自分のオフィスのドアを開け、電気をつけるとサム、ジョシュ、CJ、トビーが歌いながら待っていた。エインズリーは涙ぐみながら サム、CJ、ジョシュと握手していく。トビーも握手しようと手を伸ばすが椅子に座っているせいか気づいてもらえない。その間も唄は流れる。

〜テープから流れる唄〜
     For in spite of all temptations(他国につくという〜)
     To belong to other nations(誘惑にも負けず〜)
     He remains an Englishman(彼は英国人であり続けた〜)
     He remains an Englishman!(彼は英国人であり続けたのだ〜♪)


-END-
Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Janel Moloney as Donna Moss
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
Emily Procter as Ainsley Hayes
Stockard Channing as Abigail Bartlet
John Larroquette as Lionel Tribbey
Tom Bower as General Barrie
Daniel Roebuck as Lieutenant Buckley
Paul Perri as Steve Joyce
Steven Flynn as Mark Brookline
Karen Lockhart as OEOB Staffer
Jack Shearer as Engineer
Kim Webster as Ginger
Melissa Fitzgerald as Carol
Nicole Robinson as Margalet
Kathryn Joosten as Mrs. Landingham



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