THE WEST WING
1-20: MANDATORY MINIMUMS
(最低の量刑)
-TEASER-
大統領がパーティーで演説をしている。楽屋ではCJとノートパソコンを打っている報道陣がいる。大統領はアイルランド人の寓話を語っている。彼 らは上れないほど高い壁に出くわす。そうすると帽子を壁の向こうに投げる。こうなると壁を乗り越えないことには帽子は戻ってこない。この国も そういった足を一歩踏み出す勇気が必要だ。
大統領演説のTV中継を流している上院議員の部屋では、議員や他の側近は気にも止めていないがスティーブ・オノラートだけは食い入るようにTVを 見ている。やがて大統領が選挙資金制度改革派を指名するつもりだと分かる。議員は怒ってジョシュ・ライマンを電話に呼び出させるよう側近に言う 。
一方、当のジョシュやサムらは議員から電話がかかってくる事を予想している。上院議員を怒らせたことでサムにからかわれるジョシュ。そして電話 がかかってきてドナから電話を受け取ると・・・

ジョシュ:どうも議員。法案でしたらご自分のケツにでもぶち込んでみたらどうです?(電話を切る)

ちょうど大統領の演説に対する拍手が鳴り響く。

ジョシュ:(拍手を聞いて)やっぱりこれで良かったんだ。

-ACT ONE-
ブリーフィングでは否が応にでも選挙資金制度改革についての質問が飛び出る。「本来そうする法的な義務は無いにもかかわらず両党から 1名ずつ候補を指名しました。」と説明するCJ。これまでは議会の執行部が指名した候補に大統領が同意するという形で選ばれたがバートレット政権 は変わったのだ。議会と対決することも辞さない。
会見の様子をTVで見てたジョシュにドナから、トビーが呼んでる、と聞く。世論調査員のアル・キーファーを呼ぶだろうことは想像がついている。 想像ついてなかったのはキーファーが呼んだカリフォルニアのエキスパートであるもう一人のことで、もちろんジョーイ・ルーカスの事だ。ジョシュ はあからさまに動揺する。トビーはサムのオフィスにいるというのでサムのオフィスに行くと、トビーはサムの書いてるスピーチを監督している。 トビーがジョシュに言う。

トビー:世論調査にアル・キーファーを呼ぶ事にした。

ジョシュ:あなたはキーファーを嫌ってたんじゃないんですか?

トビー:嫌いだよ。大統領にアドバイスはさせない。数字を聞くだけだ。

ジョシュ:アドバイスが世論調査員(キーファー)の仕事ですよ。

公用語としての英語にそなえて、ヒスパニックの支持が必要だ。彼らが一番多く住んでる州はどこか?カリフォルニアだ。トビーは婉曲にジョーイ・ ルーカスが来ることを知らせるがジョシュはもう知っている・・・とはいえやはりドキドキしているようだ。でももう振られたんだろ?と茶化すサム 。ジョシュが部屋を出、二人はスピーチの続きを書いているがサムは何かとアドバイスしてくるトビーを煙たがる。

CJはまだブリーフィングをしているが終えると秘書のキャロルに囁く。キャロルがダニーの前に座ってるジャックに、CJが追加記事を書かせてあげ ると言ってる、と告げる。ダニーはCJが自分を避けているとすぐに分かる。

火曜日の朝、サムがトビーと歩きながら量刑の見直し(Madatory Minimums)を図るべきだと 主張するがトビーは量刑よりも薬物の治療を優先すべきだと言って譲らない。サムは、麻薬対策を一任されたはずなのに・・・と駄々をこねるが トビーは相手にしない。話が弾んで朝食のレストランを通り過ぎる二人。レストランでは先にマーガレットとレオが来ている。ジョシュとドナが やってきて、ドナによればジョシュの着てるスーツは"ジョーイ・ルーカス・スーツ"というらしい。トビーとサムもやって来た。サムは量刑の見直 しも視野に入れたいがレオもトビーと同じく麻薬の取締りを重視するつもりだ。マーガレットから電話を受け取りレオが名前を列挙する。ダルトン、 ドーソン、フォックスワージー、グリアー、モーゲンソー、スタックハウス、シュガーベーカーの計7人だ。

-ACT TWO-
英語を公用語にする法案を審議の場に持ち出すとなればヒスパニックの多いカリフォルニア州がキーになる。アル・キーファーとジョーイ・ルーカス はそのカリフォルニアの専門家だ。キーファーが支持率の面から見た再選に向けての選挙作戦についてまくし立てている中、CJはオーヴァル・ オフィスに入ってこようとしてたマンディーを締め出す。あのメモ(1-18)をみんなが気にしているからだという。
麻薬対策の総予算176億ドルの3分の2が取り締まり、3分の1が治療に充てられているがサムはこの比率を逆転したいと言う。キーファーは断固反対 する。チャーリーがやって来てジョシュを呼び出すと、ジョーイ・ルーカスが通訳のケニーを伴ってジョシュの部屋に来ている事を知らせる。 早速彼女のデスクを用意して執務室の話に戻ろうとすると後ろから「もうアル・キーファーとは寝てないの」と言われて室内にいた全員がその様子を 伺う。最後にジョシュの"ジョーイ・ルーカス・スーツ"を綺麗ね、と褒めるジョーイ。
CJが会見で些細なミスを犯してしまった事をジョシュに告げる。法律顧問から、大統領には両党から候補を指名する義務があるのだ、と 言われたそうだ。会見で訂正するもののミスを犯してしまって少し落ち込むCJ。
ジョシュがレオとトビーを麻薬撲滅の話し合いから連れ出してジョーイがアル・キーファーと別れ、CJが会見で言い間違えた事を告げるがメインは これからだ。ジョシュとレオはトビーに用があるのだ。

レオ:実は・・・

ジョシュ:会って欲しいんです。

トビー:誰に?

ジョシュ:選挙資金制度改革に発言力をもつ民主党の下院議員です。倫理委員会のメンバーならなおいい。レオの質問に答えられますから。

トビー:・・・・・・別れた妻なら条件にぴったりだな。

大統領は民主党員に一方的に献金を諦めろと言うつもりはない、と伝え倫理委員会の出方も探ってくれ、とレオ。トビーは渋々承知する。二人が 出るとマーガレットにさっきの電話の7人の議員の代表者を会見室に集めるよう手配させる。

-ACT THREE-
ジョシュがジョーイを訪れ、大統領が強気に選挙資金制度改革を打ち出しその報復に公用語としての英語を議論に出される事を打ち明けるが彼女は 既に知っていた。

麻薬で投獄された連邦刑務所の受刑者の30%以上は凶暴性のない初犯だが彼等にかかる費用は1日あたり200万ドルにもなる。その200万ドルをもっと 有効に、例えば麻薬の治療に充てれば国民も納得するでしょう、とトビー。だがそれまでのプロセスを語る間に他の誰かが麻薬撲滅を言い出すと 麻薬に弱腰に見られる、というのがキーファーの見解だ。解散してランチタイムを取る事にする。

サムがランチを食べようと部屋に戻るとスティーブ・オノラートが待っていたのでびっくりする。選挙資金制度改革の話でジョシュに用がある のかと思いきやサムに用があるらしい。

トビーもランチタイムだが相手が自分の元妻なので少し動揺しているように見える。元妻で下院議員の彼女の名前はアンディ・ワイアット(Kathleen York)。少し軽い性格の女性のようだ。ポトマック川を川沿いに歩きながら選挙委員会の話を始める。レオから頼まれた話を伝えると今度は 麻薬撲滅の話も始める。だが彼女はサムと同じで量刑の見直しをするべきだと主張する。彼女はレオの話に同意するが同時にその7人との会合にも 出席したいそうだ。

サムのオフィスではサムとスティーブが話をしながらランチを食べている。大統領が両党から候補を指名するのは法に適ってるし国民が望んでいる から上院院内総務は口出しできない。だがサムはこの話は自分の担当じゃないと言うとスティーブは麻薬の話をしてる、と言う。サムが麻薬撲滅に 取組んでいることを知って取引を持ちかけてくる。麻薬撲滅案を全面に出す代わりに候補者を引っ込めろ、というのだ。何故彼がそんな話を 持ちかけて来たのか完全には分からないがサムはきっぱり断る。

CJがレオに会見のミスを伝える。知っているがレオはカンカンだ。こんなアマチュア的なミスで私を悩ませないでくれ。レオが去るとすぐさまダニ ーに Bush League(=Minor League=2流の選手)呼ばわりされる。ダニーを自分の部屋へ誘導すると人前で屈辱的な事を言われた腹いせにとうとう 我慢が爆発する。大統領首席補佐官ならいざ知らず、新聞記者に続けてアマチュア呼ばわりされるのは大いに心外よ、とCJ。

-ACT FOUR-
記者を締め出した会見室で、レオが下院議員7人のそれぞれの側近に話をはじめる。ホワイトハウスは麻薬対策に乗り出して治療に力を入れるつもり だがここに集まった7人の上司の下院議員は全員が取締りを重視していると言う。だが7人は依然、何の目的で呼び出されたのか分からない。すると 驚いた事に、ここに集まった7人の上司はみな議員本人かその家族の誰かがが麻薬に対する罪を犯しているにもかかわらず、下院議員という事を 理由にかなりの酌量を与えられ罪を軽くされてもらっているという。ホワイトハウスは治療を重視するが彼ら7人が取締りを重視し、大統領を弱腰 扱いするのなら、ホワイトハウスはもはや彼らの偽善を容認することはしない。翌日には7つの記事が新聞の一面を飾るだろう、とレオ。ドアを 開けて部屋の外の記者たちを見せると、9イニング最後まで戦おう。仲間にもそう言っておけ、とレオ。

極秘のミーティングが終わると、その様子にハラハラした、とアンディ。トビーに情報を差し出す。彼女は以前酒を飲んで事故を起こした男の車に 乗っていたという。だが警察は彼女を見てその男のブレサライザー(酒気探知)検査をやめたというのだ。自分から議員だと言ったんじゃなければ かまわないだろ?とトビー。寧ろトビーは彼女を乗せた男の事の方に興味があるようだ。ヤンキース地区の人間とは付き合ってほしくないそうだ。 別れ際に、ランチで断ったパイをくれるよう頼むトビー。

眠りかけのバートレットを起こしたレオ。

チャーリーがジョシュに、ジョーイに簡単な物でもいいからプレゼントしたらどうか、とアドバイスする。チャーリーと入れ違いにサムとトビー が入ってくる。サムは意味が分からないがトビーに言われてジョシュに、昼間スティーブ・オノラートに取引を持ちかけられた事を話す。 ジョシュとトビーはサムをのけ者にして笑う。サムはますます訳が分からなくなるが、スティーブがサムの彼女を取引要員として持ち上げた事を 聞かされると激怒する。

サム:電話貸せ!あいつ(上院議員)に電話して貴様の法案なんかケツにでもぶち込んでやる!って言ってやるんだ!

ジョシュ:それ、僕がもう言ったよ。

ジョシュは怒っているサムを映画ゴッドファーザー('72)のアル・パチーノに例える。

ジョシュ:似てるって。僕がジェームズ・カーンでおまえ(サム)がアル・パチーノだよ。

3人で大統領の寝室へ向かうために部屋を出ようとする。

ジョシュ:部長はそばでパチーノにトマトソースを作ってる人。

改めて大統領の寝室へ向かう前にジョシュは先に行っててくれ、と言う。チャーリーのアドバイスに従ってジョーイにホワイトハウスのマグカップ をあげる。通訳のケニーに外してもらうと、今日着ているスーツは特別だ、と告げる。

大統領の寝室ではレオがバートレットに相談している。自分のアルコール中毒を告白したばっかりなのに麻薬問題であれこれ言うのはいかがなもの か、と。バートレットは殆ど聞いていない。そこへCJが入ってきて会見の失敗を大統領に謝る。サムとトビー、そしてジョシュが次々に入ってくる 。麻薬対策は日を追うごとに結論に近づいている。キーファーの数字は怖いが焦っても仕方がない。それよりも失敗をなるべく少なくし、前へ進め 。私はこれまで選挙に勝ってきた。正しい事をやれば国民は応えてくれる、と大統領
職務を果たしていたマンディーを蚊帳の中に入れてやるように言い、CJにはダニーもそうだぞ、と言う。
みんなが部屋を出る中トビーとレオは残る。昼食時にワイアット議員と話し合った、と報告するトビー。彼女に言われて量刑の見直しの重要性を 認識し、問題の論点を話す。クラックとコカインは同じ量の麻薬でもクラックの方が刑が重い。クラックの常用者の大半は黒人で、コカイン常用者 の大半は白人だから量刑が差別的だ。議論に加えるよう勧め、うなずく大統領。

ついにレオと二人だけになる。最近はよく眠れる。眠ると夢の中で専門家が様々な論議を繰り広げる。目が覚めると、夢では終わらせない、って 気分になる、とバートレット。

バートレットが就寝につく。

-END-


Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Moira Kelly as Mandy Hampton
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
Kathleen York as Andy Wyatt
Marlee Matlin as Joey Lucas
Bill O'Brien as Kenny Thurman
John de Lancie as Al Kiefer
Paul Provenza as Steve Onorato
Bruce Weitz as Senate Majority Leader
Janel Moloney as Donna Moss
Devika Parikh as Bonnie
Melissa Fitzjerald as Carol
Kim Webster as Ginger
Suzy Nakamura as Cathy
Nicole Robinson as Margalet
Renee Estevez as Nancy
Kathryn Joosten as Mrs.Randigham
Timothy Busfield as Danny Concannon


Writer : Aaron Sorkin
Director : Robert Berlinger

US Transmission Date : 3 May 2000
UK Transmission Date : 5 June 2000(Sky), 24 May 2001(C4)
JP Transmission Date : 14 March 2003, 27 September 2003


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