THE WEST WING
1-19: LET BARTLET BE BARTLET
(バートレットはバートレットだ)
-STORY-
TELEPLAYAARON SORKIN
STORYPETER PARNELL
PATRICK CADDELL
DIRECTORLAURA INNES

US TRANSMISSION DATE
26 April 2000
UK TRANSMISSION DATE
29 May 2000(Sky), 24 May 2001(C4)
JP TRANSMISSION DATE
7 March 2003, 26 September 2003

FEC(連邦選挙委員会)の6人の議員のうち2人が辞任した事を知り、バートレットは これを機にジョシュに連邦選挙制度改革をするよう促す。CJが気になっていた、会見でマスコミの間に流れている妙なメモの噂は、実はマンディーが現バートレット政権と敵対していた時に 書いた選挙戦略用のメモだと知りCJは激怒する。嫌々ながらもジョシュが選挙制度改革に乗り出す構えを見せると上院院内総務の側近らに、代わりに不利な法案を次々と出すぞ、と脅される。 だがこれでジョシュの闘志に火がつく。 サムは軍隊の同性愛問題について軍関係者と話し合いを行うがいつまでたっても結論は出ず、ついに相手側からバートレット大統領の弱腰な姿勢を指摘される。トビーがマンディーのメモを レオに見せるがレオはさほど気にしない様子である。CJは例のメモを握って いるのがダニーだと知るが彼は取引には応じないどころかマンディーのメモを直視するようCJに言う。レオの部屋に集まったサム、ジョシュ、CJ、トビーはみなやるせない表情をしている。 バートレットに呼び出されたレオは本音を言う。「あなたのやる事は見せかけだけで中身が無い」レオはバートレット、そしてスタッフに檄を飛ばし、全力で問題にぶつかれ!と命令を出す。 スタッフも覚悟ができ意気揚揚として部屋を出、バートレットはレオを見つめて少し笑う。


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-TEASER-
ホワイトハウスの広報部でトビーがサムにこの後の天気模様を聞いている。トビーは雨だと思うがサムは自信満々に降らない、と言う。沿岸警備隊の 知り合いに尋ねたそうだ。だが心配性のトビーは雨だった場合スピーチの内容を変えなければならないのでサムの読みが間違ってた場合の対策を 練りたがる。「私は今この素晴らしい眺望を前にして・・・」会場が屋内に移ったら「眺望」もへったくれもないだろ、とトビー。

サム:(自信満々に)僕は沿岸警備隊と海洋気象局に聞いたんです。彼らは衛星とテクノロジーを駆使してる。

直後にタイミングよく雷が落ち雨が降る音がする。

トビー:(窓のある後ろを向いて)その同じ衛星とテクノロジーを使って、我々は弾道ミサイルを見張ってるんだろ。

そこへCJがマスコミの間で噂されてる、流出したメモを知らないか、とたずねて来る。彼らは知らないが重要なものだそうだ。レオと合流し会場が 屋内に移ったことを知らされ愕然とするサム。天気予報で雨が降る事を知っていたというのだからサムはその沿岸警備隊員にからかわれたのだろう。
雨のせいなのかマス釣り愛好家協会の演説の直前のせいなのか大統領は苛々している。原因をミセス・ランディガムに指摘される。

ランディガム:イライラする原因は食事です。

バートレット:またその話か。

ランディガム:食物繊維をちゃんと取らないからでしょ。

バートレット:私は今キャベツであんたを思いっきり殴ってやりたい気分だよ。

5分間とはいえ演説直前だというのにスピーチ ライターのトビーもサムも来ていない。サムの天気の読み違いで遅れているのだ。やがて彼等と合流し、さらに遅れてきたジョシュとも合流する。 大統領が、ジョシュからFEC(連邦選挙委員会)の議員が二人辞任した、と聞いて選挙資金制度改革をやろうと言う。レオもジョシュも反対する。

バートレット:水に飛び込め、と言ってるんじゃない。足を突っ込むだけでいいんだ。

それでもレオは気乗りしないがジョシュは少しやる気が出てきたようだ。大統領は壇上に向かうが演説を目前にしてサムが焦った 顔をする。

レオ:どうした?

サム:直し忘れが一つ。

(演説中)バートレット:私は今、この素晴らしい眺望を前にして・・・

サムはノートをピシャッと閉じ、トビーは後ろを振り返り、レオは懐疑的な顔をする。

-ACT ONE-
選挙委員会のシステムは6人、任期は6年で指名制。2年ごとに2人ずつ代える事になっている。だが党への献金を封じる選挙資金制度改革をさせない ため両党の執行部が毎回彼らの指名する候補を承認するように指図してくる。ジョシュは半ば諦めながらも制度改革をやるつもりだ。

CJがイースターエッグのハンティングに関するブリーフィングを終えると記者の一人のスティーブに、出回っているメモの事を聞くが詳しい事は まだ何もわからない。だがCJのところへマンディーが来てようやくメモに関する全容が見えてくる。マンディーがメモを書いた張本人で、彼女が ロイド・ラッセルの下で働いていた時(=バートレット政権と敵対していた時)にバートレット政権の弱点・もろい部分を列挙していたのだ。CJは 激怒して有無を言わさずすぐにメモを持ってくるように言う。

レオが、メールを使えなくなった理由をついマーガレットに聞いてしまったために、彼女の長い説明を聞くハメになってしまった。彼女の 話によればレーズンマフィンのカロリー表示の間違いを秘書仲間に知らせようと送信した時に回線がパンクしたのだそうだ。

レオ:ああ、もういい、マーガレット。君の話はとっくに私の興味を引いていないんだよ。君がレーズンマフィンの話をしたあたりからね。

ジョシュが連邦選挙委員会の空いた二つの席を埋める候補者二人をレオに知らせにくる。二人の名はジョン・ブランフォード・ベーコンとパティ・ カルフーンで選挙資金制度の見直しに賛成している。レオに党の院内総務本人ではなくその幹部と話をするよう言われる。

ルーズベルトルームで軍のゲイ問題に関してトビーとサムが軍関係者と話し合いをする。トビーが軍の同性愛に対する偏見について話し合おうと すると軍関係者から横槍が入る。このような意見は大統領にはまったく相手にされないだろう。統合参謀本部は自由に命令を下せるし、軍の同性愛は 軍事裁判法で犯罪だと定義されている。それを修正するには下院の決議が必要・・・となれば何をすればいいのかおのずと分かるだろう?

CJが部屋に帰るとマンディーが例のメモを持って待っていた。記者の誰かにこのメモのコピーをコンピューターから取られたというのだ。メモを 受け取って彼女を締め出すCJ。

-ACT TWO-
74年の選挙資金法は献金の上限を設けていないので事実上骨抜きになっている。ジョシュが上院院内総務の側近たちに献金制度の腐敗ぶりを説いて いるが彼らは言論の自由を持ち出す。TVでCMを流したり飛行機から候補者の支持を叫ぶ、または車に看板を掲げたりバンパーステッカーを貼るのは 自由だが「金」は言論じゃないだろ?、とジョシュ。側近から、大統領が党の候補者を指名しないのなら大統領の泣き所になる法案を次々と議論の テーブルに持ち出す、と脅される。その議論のトップバッターに来るのは、英語を公用語にする法案、だろう。真っ向から売られたケンカにジョシュ もケンカ腰になる。会議前は無駄な会議だと思っていたが思わぬ所で闘志に火が点いたのだ。

サムが軍関係者と話している。同性愛問題が不問とされているにもかかわらず98年には92%増の1145人の除隊者がゲイを理由に除隊させられている 、とサムが指摘する。CJがやって来てトビーを呼び出しマンディーのメモの件が最悪をである事を知らせるとトビーのオフィスで内容を伺う事 にする。
ジョシュがウェストウィングに帰ってくるなりドナに出迎えられる。ドナに公用語としての英語に関する要点をまとめるように言うと トビーのオフィスに行くよう言われる。
トビーとCJがメモを見ているがこのメモの内容はバートレット政権には大打撃だ。「バートレットのホワイトハウスの実態は失敗の連続だ。政策は 絶望的に行き詰まり、一貫した戦略性に欠けている。行政は意思決定の無さに蝕まれ・・・」。ジョシュが入ってくると事の大きさを知らされる。 このメモの所持者を早く見つけて出版を阻止しなければならない。CJはまた記者たちに当たってみるつもりだ。

-ACT THREE-
このメモをレオに見せるためにトビーが首席補佐官の部屋を訪れる。今レオは統合参謀本部議長のフィッツウォレスと話し中だからしばらく待つ トビー。待ってる間マーガレットがトビーにメールの不具合を話してくる。

マーガレット:回線がパンクしちゃってるらしいんです。トラブルが起きたのは私の転送したメールに相手が返信しようとした時なんです。 みんなのメールボックスが返信でいっぱいになって、それが今度は自動的かつ断続的にみんなの間を行ったり来たりしてるもんだから・・・

トビーは黙って聞いている。

マーガレット:私・・・あなたの興味を引いていませんか?

トビー:あぁ。

フィッツウォレスが部屋から出てくると、コンピューターの安全性を彼に尋ねるトビー。元々安全なものではないそうだ。
レオの部屋に入るとメモの件を話す。レオが大統領を強硬派から中道派へ導いたという内容だ。心配する様子でもなければメモを見ようともしない レオ。

ジョシュはドナが調べて来たレポートの内容が気に食わないが、尋ねられたとおりのものです私に八つ当たりしないでください、と ドナ。ジョシュが部屋に入るとマンディーがいた。英語の公用語化についての意見を言って来るがジョシュは今の彼女の意見をまともに聞く気には なれない。burn bag(焼却用の文書を入れる袋)を知らなかったのか、と尋ねると、ハードディスクから取られた、と返すマンディー。これでは 誰に手に渡ったのかを特定するのは困難だ。

サムと軍関係者との話し合いはまだ続いている。サムは一人で彼らを説き伏せようと必死だ。そこへフィッツウォレス議長が現れるとだるそうに していた将校たちが立ち上がる。将校に個人的な意見を尋ねると、同性愛に対する偏見は無いが軍の規律と協調性を脅かす、と答える。議長が同意 する事にサムは驚くが話は続く。だが50年前は黒人についても同じ事を言われたが今では軍はそれを乗り越えて黒人の彼(フィッツウォレス)は いまや統合参謀本部の議長にまで上りつめている。それこそが叩き潰すべき物だろう。議長が去りサムが後を追って礼を言う。進展は何も無いだろ うと言うがサムにもそれは分かっている。こういう話し合いの場をセットする事が大統領の意向なのだ。

CJがダニーにメモの件を尋ねに来る。実はメモを持っていたのは彼で公表するつもりだ。CJには辛くてもニュースはニュースだし、それに マンディーの意見も至極最もだ、とダニー。会見でコメントを出してこの件を無理にでも流そうとするCJに強く反発するダニー。

ダニー:これは俺たちマスコミのせいじゃないだろ、CJ!

CJ:何の事を言ってるの?

ダニー:マンディーの分析が正確な事は君にも分かっているし、彼女がロイド・ラッセルの元で働いていた事もその理由も彼女がメモを書いていた 事も知っていた。なのに何故彼女を雇った時に自分たちのどこが悪いのかを彼女に聞かなかったんだ?それは君もその理由を知っていて、彼女が 正しいと思っていたからだし、君にはどうする事も出来なかったからだろ!君らは完全に行き詰まっているんだよ。それは俺たちマスコミのせいじゃ ない!(間をおいて)君が苛々しているのは分かるが君たちに投票した人たちの不満とは比較にもならない!

CJは怒りながら報道室を出て行く

-ACT FOUR-
サムの軍の同性愛者に関する話し合いもいよいよ大詰めだ。一向に妥協点が見出せない話し合いについに下院議員が本音を言う。

ケン:サム。問わず、語らず、追及せず、それが法だ。連邦法を変えるには議会の召集が不可欠なんだ。大統領が真剣に改革を行いたいと言うの ならご自身が改革に必死になるべきなんだよ。こういった話し合いに君を送り込んで、国防総省の若い下級職員二人や私なんかと話させたりなんか しないだろう。ご自分のスタッフにこう呼びかけるはずだ「下院で決議を提出したい。強力な宣伝のできる共同スポンサーを50人集めてくれ。 即契約を結びたい、今すぐにだ!」大統領はそう言ったかね?

サム:大統領はこの問題を真剣に・・・

ケン:大統領はそう言ったかね?、と聞いているんだよ。

サム:・・・・・・いいえ。

ケン:それなら・・・このミーティングは時間の無駄以外の何物でもないだろう?

サム:はい・・・。

ミーティングは解散するがサムはただ黙って座っている。

トビーがまたレオに会いに来ている。そこでマーガレットがまたメールの件をトビーに話す。IPサポートセンターにハッカーだと疑われてる、とい うのだ。

部屋に入るとCNNとUSAトゥディ誌の世論調査を告げる。・・・・・・42%で前回より5ポイントも落ちている、それも一週間でだ。今年に入って 初めて不支持率が支持率を上回った。国民の54%が11月の中間選挙で共和党の候補者に入れるだろう、とトビー。この政権から抜けたいならそう 言ってくれ、とレオ。勝利したのはメンドーサの承認だけだ。

レオ:大統領はたかだか48%の票で当選されたんだぞ、トビー。

トビー:でも当選したんですよ。

レオ:圧勝ではない。国民の大半は他の候補者に入れたんだ。

トビー:それでも当選したんですから。宣誓の時私は最高裁判所長官から10フィートの位置にいた。

レオ:私が言ってるのは楽な雰囲気じゃなかっ・・・

トビー:誰が楽にいけると言いました?

レオ:1年に1つの白星でも悪くはないだろう!

トビー:行政を執り行う上で1年に1つの白星は最悪ですが私が懸念していることはそれじゃありません。私が本当に 悩んでいるのは我々の気持ちが揃わない事なんです!(間をおいて)・・・それと、私の忠誠心を疑うのはよしてください。

CJが入ってきて、メモを大統領に見せたという。新聞に出る以上は黙っていても仕方がないからだ。サムとジョシュも浮かない顔をして入ってくる 。有権者が望んでいる以上、上院院内総務はベーコンとカルフーンの二人を承認せざるを得ないだろう。だが報復としてまず槍玉に上がるのは 公用語としての英語、の法案だ。ジョシュは闘志に火がついたばかりだがレオは、大統領は議論をしない、という。サムのミーティングも同様だ 。何の進展も無し。レオの部屋が重い雰囲気に包まれる。チャーリーがノックして大統領がレオを呼んでいると言う。
バートレットもマンディーのメモに腹を立てている。だがその怒りを助長するかのように、中道路線にあなたを導いたのは私ではなく他ならぬ あなた自身だ、とレオが言う。バートレットは否定するがレオは止めない。

バートレット:君が私の家に来て言ったんだぞ!「ジェド、大統領選に出馬しよう」と!理由を聞いたらこう言っただろう「思った事を言えるよう になる」と!あの部分はどこに行った!

レオ:意見を言えばいいじゃないですか!ここならマイクにもカメラにも不足はないでしょう!一体何を待っておられるのですか?

バートレット:レオ・・・

レオ:あなたのする事は全て・・・

バートレット:今朝・・・

レオ:あなたはいつもこう言う「お願いだ、レオ。1期限りの大統領では終わりたくない。」

バートレット:連邦選挙委員会に改革派を入れろ、と言っただろ!

レオ:いいえ、そうは言ってません。

バートレット:レオ!

レオ:こう言ったんです「足を突っ込もう。水に飛び込むのではなく足を突っ込むだけでいいんだ。そうすれば敵をつくらず努力したように 見せられる」。

サムやジョシュだけでなく彼らの話し相手までもがそう思っている事を伝える。あなたが本腰を入れるなら私は全力でついていきます・・・だが そんな言葉を聞けることはなかった、とレオ。あなた以外の部下は全力でぶつかろうとしているのです。チャーリーがいい例だ。大統領の娘と 付き合う事で脅迫されているにもかかわらずめげずに職務を立派に果たしている。みんなあなたが決断するのを待っているんです。 ついにバートレットも本音を言う。こんな気分はもううんざりだ。レオに促されてズバッと言う。これは再選よりも重要だ!!何か戦略はあるのか との問いにレオはマーカーで紙に走り書きをする。

LET BARTLET BE BARTLET (バートレットはバートレットのままだ)

彼の部屋に戻ると早速全力で物事に当たっていけ、とスタッフに命令するレオ。手始めに大統領が選んだ候補者を連邦選挙委員会に指名する、事を 言い渡す。スタッフは全員驚いている。

レオ:こうした戦いのいくつかは負けるだろう。ホワイトハウスを失うかもしれん。だが我々は議論には屈しない!この国の公共議論の水準を上げ 、それを我々の遺産にしよう。

スタッフは全員バートレット大統領についていく決意を新たにそれぞの仕事を開始しにレオの部屋を出る。

レオ:さぁ!ゲーム開始だ!

バートレットとレオは見つめ合う。

-END-


Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Moira Kelly as Mandy Hampton
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
John Amos as Percy Fitzwallace
Paul Provenza as Steve Onorato
David Brisbin as Ken
Andy Buckly as Mike Satchel
James DuMont as Thompson
Ted Marcoux as Tate
Janel Moloney as Donna Moss
Devika Parikh as Bonnie
Melissa Fitzjerald as Carol
Kim Webster as Ginger
Suzy Nakamura as Cathy
Nicole Robinson as Margalet
Renee Estevez as Nancy
Kathryn Joosten as Mrs.Randigham
Timothy Busfield as Danny Concannon



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