THE WEST WING
1-16: 20 HOURS IN L.A.
(20時間のロス滞在)
-TEASER-
リムジンの中でバートレットとレオがエタノール税控除の話をしている。どうやらこの税控除でホインズ副大統領の立場が危なくなりそうだという のだ。エタノール税の投票で上院の票が丁度50:50の半々で睨めっこ状態に陥ったのだという。
レオはバートレットの体を心配して、今日は昼からあちこち走り回って夜から資金集めのパーティーだというのでどこかで休憩を取るよう言うが バートレットは全ての予定が終わってからだ、という。
リムジンが大統領専用機のエアフォース・ワンの前で止まり、大統領がリムジンを降りる。CJとチャーリーに挨拶すると機内に乗り込む大統領。 機内にはトビー、ジョシュ、サムもいる。サムは半々に割れた票の均衡を何とか破ろうとする。トビーは大統領がカリフォルニアの世論調査員 アル・キーファーと会う事を嫌がってる。
大統領の合図でエアフォース・ワンが離陸する。

-ACT ONE-
機内でジョシュが不吉な電話を受け取る。キャメロンが朝、ゲイの入隊を禁じる法案を議会に提出したというのだ。法案の通過に関係なく、これから 向かう資金集めパーティーの主催者テッド・マーカスの耳に入ればやっかいな事になる。テッド・マーカスも同性愛者(ゲイ)なのだ。

ゾーイの新しい護衛官、ジーナ・トスカーノがロンに連れられて大統領の面接を受ける。緊張しながらもはきはきと答えていくジーナ。バートレット が、ゾーイとチャーリーが付き合っていることで脅迫状がきている事を確認する。ジーナの役目はゾーイが講義をサボったり不良行為に走るのを 止める事、すなわち"お守り"、ではなく"護衛"であるという事をはっきりさせる。ジーナが退出しようとすると、英文学をサボったら教えてくれ、 と聞かれる。「管轄外です」、とジーナ。お礼を言うバートレット。

エタノール税控除の賛成票に投じるメリットをエド、ラリーと話しているレオ。だがもう半々になってしまったのでサムに票集めを任せ、失敗したら あの手しかない・・・。マーガレットが不機嫌そうにレオに書類のサインを求める。彼女は他のスタッフのようにタダでロサンゼルスに行きたかった のに上司のレオが副大統領のホインズと会って残るために一緒にウェストウィングに取り残されたのだ。そこへサムから電話がかかり副大統領を 呼ぶようマーガレットに言う。
機内でCJが眠そうな記者たちを叩き起こして本日の予定を説明する。大統領は安全保障に関する定例報告を受けその後2時間のスタッフミーティング で市の代表者らと最近話題になっている国旗焼却に関する話を聞く。午後3時教育補助に関するミーティング。そして本日のメインイベント、 ハリウッドの映画会社の会長を務める、資金提供者のテッド・マーカス邸にて資金集めパーティー、報道関係者がテッドの邸宅に自由に歩き回るには 5万ドル必要だそうだ。
ジョシュとドナがホテルに来ている。伝言の中にジョーイ・ルーカスからの連絡があった事を知り、驚きに驚くジョシュ。ドナは後悔しないうちに 電話して会っておけと促す。さらにテッド・マーカスからも伝言が来てるという。彼はおそらく例の法案を知ったのだろう。

-ACT TWO-
翌日ジョシュはテッド・マーカスに会いにいく。ポケットに手を入れたまま、無愛想にテッドに迎えられるジョシュ。彼はやはり知っていた。 下院決議案973、例のゲイの入隊を禁じる法案の話だ。ジョシュは法案を無視するよう言うがテッドはジョシュのその態度に不快感を感じ パーティーの中止を命じる。

ジョシュ:やり方が汚いぞ。パーティーは中止できないだろ?

テッド:今したじゃないか。

ジョシュ:大統領はどうなる?

テッド:今夜はルームサービスを取るんだな。

ジョシュは非礼を謝るがテッドはまだ物足らない。

ジョシュ:パーティーを中止したりなんかしたらどうなる?あんたはうちの党の笑いものだぞ。

テッド:民主党に嫌われたのなら一体どうすればいいんだろうな?

ジョシュ:ゲイの入隊を禁じる法案なんて通るはずないんだよ。仮に下院を通過して、上院を通過したとしても、大統領は絶対にサインしない。

テッドはパーティーの続行を約束するが同時に大統領自身から同じ事を聞きたいと付け加える。私を甘く見るなよジョシュ、私は バートレット大統領よりも"President"歴が長いんだ、とテッド。

ホインズがレオに会いに来る。レオが税控除の上院の投票が半々になったまま票が動かない事を伝えると、ホインズは上院に8年いて彼らをよく 知っているので、この事態は予想の範疇だと言う。レオが本題に入る。副大統領権限を行使して賛成票を投じ票の均衡を破って欲しいのだ。 ホインズは抵抗する。これがどういう事態を招くかは当然彼も知っているからだ。ホインズはこのエタノール税控除に8年間反対票を投じ 続けてきた。それが正しいという確固たる信念を持っているからだが彼が抵抗する理由はそれだけではなく、むしろもう一つの理由の方が大きい。

ホインズ:私が(3年後の)大統領選に出馬したら共和党がこの件を持ち出して私を引きずりおろしにかかる。これは私にとって重要なことだろう?

大統領が国旗焼却における憲法改正の話を聞いている。ジョシュがトビーとサムを外に呼び出し、今朝テッドと話した事を二人に告げる。 大統領が例の法案を公然と批判しなければパーティーを中止すると脅している、と。この手の話題に態度をはっきりさせない大統領に苛立ちを 感じているのだ。だがテッドが大統領を脅したとなるとゲイの立場が悪くなり彼にとっては不利になる、とトビーが指摘する。大統領がホテルで のんびり過ごしても有権者のイメージアップにつながるのでテッドの脅しに抵抗しても痛くも痒くもない。だが取引として大統領と10分話すチャンス を与える。
中に戻ると大統領が退屈そうに話を聞いているがそろそろ次の目的地に向かわなければならない。国旗焼却を禁じる法案に関して大統領は、一時の 潮流のために憲法を変更する必要性がどこにあるのか?と、この話し合いの存在自体を疑問視する。
だからアル・キーファーと会う必要もない、とトビーは考える。

-ACT THREE-
大統領が娘のゾーイと一緒に昼食をとっているがゾーイは不満だ。ゾーイは地元の人たちと食べて雰囲気を味わいたかったというのに大統領が来た おかげで店の客は追い払われ護衛が4倍に増えたのだ。バートレットはギャグで茶化そうとする。別のテーブルでは世論調査員のアル・キーファーが 大統領のスタッフらと国旗の焼却に関する大統領の立場について話し合っている。アル・キーファーは憲法改正に反対の立場をとったら大統領は 再選に指名されなくなる、と唱えるがスタッフの意見は逆だ。賛成すれば再選が確実になる。プールを所有しているような白人男性は権威に憧れて いて大統領を知的で展望を持っていると思っているが、反対に彼を弱腰だとも思っているため前は投票しなかった。だから国旗焼却の憲法改正に賛成 すれば勇気を称え再選は確実になる、とキーファー。トビーは笑う。

キーファー:トビー、何で笑ってるんだ?

トビー:あんたの正体が分かった。

キーファー:悪魔といいたいのか?

トビー:違う。あんたは悪魔のためにコンビニからタバコを調達する輩だ。

トビー、ジョシュの心配どおり大統領はキーファーの言葉を気にしてしまった。レストランを出ると回りとは違う目つきをしている二人の白人少年が 見ている。ジーナはゾーイを早く車へ乗せ出発させる。

テッド・マーカスの邸宅では大掛かりなパーティーが開かれている。CJもトビーも見とれている。そこへパラゴンで新開発を担当するマーク・ミラー という男がCJを会社の開発に誘う。CJは開発とはどんな仕事かを聞くがいまいちよく分からない。サムが通りかかったので打ち合わせをするフリを して二人でそこから出る。

サム:開発に誘われた?

CJ:ええ。

サム:僕もだよ。・・・話分かった?

CJ:いいえ。

サム:僕もだよ。

俳優のデビッド・ハッセルホフが政治についての話をしていると彼の大ファンのドナが酔った勢いで話かける。少ししてジョシュに連れられるドナ。

ドナ:気があるみたい。

ジョシュ:完全に引いてたよ。

ドナ:デビッドの事を言ったのよ。

ジョシュ:彼、結婚してるよ。

ドナ:ここはカリフォルニアよ。女の子が夢を見る所なの。

ドナが離れると、ジョシュはジョーイの通訳ケニーに声をかけられる。ジョーイとしばらく話しているとトビーに呼ばれる。彼女にもう少しいてくれ るように頼む。

レオとホインズが歩きながら話をしている。エタノール税控除の件以外で、普段の仕事においてもホインズと大統領スタッフの間に軋轢があり ホインズがそれを気にしているのは分かっている、とレオ。大統領のスタッフはホインズは尊敬はしているが信頼していない。この点では大統領も 同意見だ。

ホインズ:レオ、いずれは君にも分かると思うが私の動機は必ずしも悪意からきているわけではないんだよ。君も君のスタッフも非常に独善的だ。 それは大統領にも言える事だ。我々の間に軋轢がある、と君が勝手に思い込んでいるところがそれのいい証拠だよ。

レオ:ジョン、君はウェスト・ウィングから追い出されかねない。3年後の候補から外されるかもしれないんだぞ。

ホインズ:レオ、君らが私をはめたんだ。

レオ:では君は大統領が上院での票を半々になるように仕組んだというのかね?

ホインズ:合衆国大統領なら思いのままだよ。

-ACT FOUR-
大統領は副大統領を締め出す理由が全て揃った、と言うが大統領にも副大統領の罷免権はありません、とレオ。それにエタノール税控除に関しては ホインズが正しい、と認めるレオ。サムが賛成派の3人を抑えてるので彼等に反対票を投じさせればエタノール税に関するホインズの主張も通るし、 彼が票を投じて均衡を破る必要も無くなるので彼を救う事ができる。バートレットはワザと負け、ホインズを助けるのが気に食わないがそれを受け入れ、帰りの機内 からホインズに電話することにする。

パーティーではTVでトーク番組のホストを務めるジェイ・レノと女優のベロニカ・ウェブが話しているところにCJがやってくる。CJはジェイと二人 で話をする。彼が番組でレオのアルコール依存症に関して何も言わなかったことに大統領が感謝しているというのだ。お礼なら、大統領にもう一回 バイクで木に突っ込んでほしい、という。知らない女性がCJの名前を呼んでいるのでまたまたサムを連れて早々とそこを去るCJ。

CJ:また話してるフリして。

サム:いいよ。今度はコードネームで呼び合おうよ。

ジョシュが再びジョーイと話している。昼に民主党の世論調査員と会って数字を聞いた。彼の話では国旗焼却の憲法改正に賛成すれば再選は確実だ、 と言ってたことを告げる。ジョーイはその話を知っており、そこにトビー、サム、CJがやってきて話に加わる。特にトビーが話に関心を持つ。 ジョーイはこの話に詳しい。キーファーの質問は間違ってる。賛成・反対よりも問題視していることを聞かなければ意味がない。憲法改正に賛成して いる人は80%だがこれはゴミを勝手に出す人の実刑に賛成する人と同じ数だし、これを重要問題とみなすともっと数が少なくなり、選挙に影響する かどうかに至ってはさらに少なくなる。そもそもこの議論が行われているのはカリフォルニアだけなのよ、と如何にこの問題が局所的な問題である かを指摘するジョーイ。
ジョシュは彼女にぞっこんだが、彼女が人と一緒にホテルに来てる事を知ると早々にその場を去る。

テッド・マーカスと二人で話すバートレット。テッドはキャメロンの法案が通ったら拒否権を発動してくれるよう頼むが、バートレットは投票すら されないし、自分を脅して公に反対させたらキャメロンの思うつぼになるぞ、という。バートレットはテッドがジョシュをあちこち引きずり回した 事にも怒ってる。ゲイにとって一番最悪な出来事は討論の場に駆り出される事だ。大統領が口を開けて話を持ち出せば一瞬にしてそうなる。 大統領はスタートの合図をするピストルのようなものなのだ。テッドは大統領からそれを直に聞きたかったのだ。そして彼がバートレットを好き だという事を告げる。二人とも疲れているように見える。

ジョシュがドナに急かされて帰る前にジョーイに会いに行く事にする。呼び鈴を押してドアが開くとそこにはバスローブを着たアル・キーファーが いる。ジョシュは部屋を間違えた、と錯覚するがそうではない。今度はジョーイがバスローブ姿でジョシュの前にやってくる。ジョーイは アル・キーファーと一緒に来てたのだ。彼女が世論調査に詳しかったのも彼といるせいなのかもしれない。二人はしばらく見つめ合うが、ジョシュは 挨拶をすませるとそこから去る。

護衛官らが寝静まった機内でバートレットが言ってたとおりホインズに電話して、エタノール税の件が無事に片付いたことを伝える。電話をきる間際 にバートレットがホインズを呼び止める。バートレットはホインズが8年前のアイオワで、支持されないと分かっていながらも、エタノール税に 反対票を投じて自分の信念を貫いていたことを褒める。バートレットも同意見だったがそれを表明したのはホインズだけだったのだ。

バートレット:とにかく、今日は君にはいい日だったと言いたかったんだ。

ホインズ:ありがとうございます、大統領。

おやすみ、と言って電話を切るとバートレットは目を閉じる。しばらくして何かを思いながらうっすらと目を開ける。

彼の20時間のロス滞在(20 Hours in L.A.)はこれで終わりだ。また明日から激務が 待っている・・・。

-END-


Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Moira Kelly as Mandy Hampton
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
Tim Matheson as John Hoynes
David Hasselhoff as Himself
Jay Leno as Himself
Veronica Webb as Herself
Marlee Matlin as Joey Lucas
Bill O'Brien as Kenny Thurman
Bob Balaban as Ted Marcus
Jorja Fox as Gina Toscano
Elisabeth Moss as Zoey Bartlet
Michael O'Neill as Ron Butterfield
John de Lancie as Al Kiefer
Chris Hogan as Mark Miller
Peter James Smith as Ed
Bill Duffy as Larry
Janel Moloney as Donna Moss
Devika Parikh as Bonnie
Melissa Fitzjerald as Carol
Kim Webster as Ginger
Suzy Nakamura as Cathy
Nicole Robinson as Margalet
Renee Estevez as Nancy
Kathryn Joosten as Mrs.Randigham
Timothy Busfield as Danny Concannon


Writer : Aaron Sorkin
Director : Alan Taylor

US Transmission Date : 23 February 2000
UK Transmission Date : 8 May 2000(Sky), 3 May 2001(C4)
JP Transmission Date : 14 February 2003


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