THE WEST WING
1-15: CELESTIAL NAVIGATION
(天測走行)
TELEPLAYAARON SORKIN
STORYDEE DEE MYERS
LAWRENCE O'DONNELL JR.
DIRECTORCHRISTOPHER MISIANO

US TRANSMISSION DATE
16 February 2000
UK TRANSMISSION DATE
1 May 2000(Sky), 26 April 2001(C4)
JP TRANSMISSION DATE
31 January 2003
-STORY-
連邦最高裁判事候補のロベルト・メンドーサが飲酒運転で捕まった、という話をサムから聞くジョシュ。だがジョシュはこれからマージョリー・デュポンの対談シリーズに出席して学生を前にホワイトハウスの最近の出来事を話さなければならない。話の中で、CJが歯科衛生オタクのサムのせいで歯医者に行って治療を受けたためにモノが喋れず、代わりにジョシュが会見を行うことになる。 だがジョシュは会見で記者を馬鹿にする発言をしたために逆にありもしない極秘インフレーション対策をでっち上げてしまう。その頃、現在の時間では、サムとトビーがメンドーサの誤解を解いて留置所から彼を出しにいくためにウェズリー警察まで車で向かうことになるがサムの方向音痴と場所のへき地さが災いしてなかなか目的地に辿り着けない。バートレットはジョシュの失態を聞いて うなだれる。


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-TEASER-
マージョリー・デュポンの対談シリーズで司会者が軽い紹介をしている裏側の楽屋でジョシュが電話越しに誰かと話している。電話の相手はサムだ。 サムの話によれば大統領が指名した連邦最高裁判事候補のロベルト・メンドーサが飲酒運転および公務執行妨害で逮捕されたというのだ。だが おかしな話があって、それによればメンドーサは酒を飲まないそうだ。ジョシュは電話が切れたまま話していたが切ると、司会者に導かれて壇上の 椅子に座る。これから話す内容はホワイトハウスの仕事についてだ。
CJがサムのいる首席補佐官室に入ってくる。

CJ:どうしたの?

サム:いやぁ、大した事じゃないんだよ、CJ。

CJ:大統領の指名した連邦最高裁判事が飲酒運転で捕まったんでしょ?

サム:あぁ。

CJ:なら一大事じゃないの?

トビーが入ってくるが、入って来るなり「地獄に突き落とされた気分だよ」、と嘆く。おそらく今回の件で一番頭が痛いのはトビーであることに 違いない。メンドーサを承認させるために苦労してきたのにブレサライザー(酒気探知機)を拒否して今はコネチカット州のウェズリー警察に拘留 されている、というのだ。レオが入って来て、サムとトビーを迎えに行かせ、CJは会見の準備にてんてこ舞いだ。レオは15分毎に連絡をよこすよう に言う。

-ACT ONE-
ジョシュが講演モードに入っている。基本的には9時5時の仕事だがそれで終わることは珍しいのだと言う。司会者が具体例を尋ねる。

ジョシュ:じゃぁ今週を例に取ってお話しましょうか。あの・・・、実を言うとこれからお話するのは全てこの36時間以内に起こった 事なんです。最近の新聞を読んでいらっしゃる方なら多分、我々が「終わらない悪夢」と呼ぶ一連の事件をご存知 でしょう。事の発端はいくつか考えられるんですが、短気を起こしたある女性閣僚か、あるいは委員会で彼女をからかった委員長か、大統領が 避けるべき質問に答えてしまったことか、または歯医者の予約か、それとも僕がバカだったのか・・・。僕自身に言わせてもらえばみんなが言う ほど僕のせいだとは思ってないんですよ。

その日、ホワイトハウスは新しい教育改革案を鳴り物入りで発表する予定だ。会見の打ち合わせが終わると会見を1時に延ばすよう、サムが提案する が、CJの秘書のキャロルは反対する。CJは12時から歯医者の予約があるのだそうだが彼女は行きたがらないのだ。サムが予定を変更させてCJに 歯医者に行くように勧める。CJはサムの歯科衛生オタクぶりを忌み嫌う。

ジョシュとトビーは、住宅都市開発省(HUD...Housing and Urban of Department)のデボラ・オレアリー長官がジャック・ウッデン委員長を差別 主義者呼ばわりした件で頭を悩ませている。公共住宅問題で委員長と言い争っている間にヒートアップしてしまったのだろう。もっとも、元々頭に 血が上りやすい性格であることは、後のレオへの噛み付き方からも想像できる。

ウッデン:私を差別主義者呼ばわりするのか?

オレアリー:思い当たるでしょ?

大統領もこの言葉に驚きを隠せないでいるが一先ず7億ドルを認める教育改革法案に署名するためにスタッフと隣の部屋へ移る。オレアリー長官の 辞職を求める質問に大統領は、そうすべきだろうね、と答えてしまう。国連大使との約束があるという理由で、サムが会見を打ち切るが国連大使は 今ポルトガルにいるとのことだ。
ジョシュが大統領の発言について話していると携帯電話が鳴り響く。ジョシュの携帯電話だ。しばらく時間をとって電話に出ると電話の相手はトビー だった。

トビー:We're lost.(道に迷った)←←←←←←

ジョシュ:You're lost?(迷った?)←←←←←← 英語で聴くと面白いです。

サム:We're not lost.(迷ってませんよ)←←←←←←

ジョシュはそんな事で電話をするな、といわんばかりにすぐに電話を切る。
席に戻り話を続けるジョシュ。
大統領が、謝るべき、だといった含みのある発言をしたためにオレアリー長官が激怒してホワイトハウスにやってきた。本来ならその日はそれで 済んだはずなのだが・・・。ジョシュがとんでもない事をしでかしたらしい。

-ACT TWO-
トビーはサムの運転している方向が違っていると思うが、サムはなぜか自信満々だ。

トビー:東へ向かわないと。

サム:向かってます。

トビー:何でそう言えるんだ?

サム:太陽は東に昇るんです。

トビー:外は真っ暗だぞ?

サム:北にあるあの明るい星は北極星ですから。

トビー:だから何だ?

サム:僕は天体で方角が分かるんです。(I'm using Celestial Navigation.)

トビー:おぃ、ガリレオ!次の出口を降りて引き返すんだ。

オレアリー長官はホワイトハウスにやって来て大統領が、謝罪すべき、と言った事に対する怒りを首席補佐官(レオ)にぶつけた。
確かにあの会見はまずかったが君ほどじゃない、とレオ。オレアリー長官は、ウッデンみたいな差別主義者を監視することこそがアフリカ系 アメリカ人として一番高い地位にいる自分の仕事なのだと説明するが、君の仕事は何よりもまず大統領に仕える事だ、とレオ。彼女は謝罪しな ければならない。

再びジョシュの話だ。オレアリー長官が謝罪し、後はマスコミの目を教育改革法案に戻すことが出来れば最良だ。だがそうは問屋がおろさなかった。
マスコミに向けて発表する報道官のCJが局所麻酔をしたがためにまともに喋れなくなり、緊急にジョシュが会見を行うことになった。 CJは大反対と言いたいがまともに喋れないので言葉に説得力が無い。ダニーにもやめとけと言われたジョシュだがこれで益々火がついたようだ。
ハーバードとイェールを出た者として弁舌の腕前はソクラテス並みと言われるホワイトハウス記者団にも引けを取らないつもりだ、と自信満々 のジョシュ。
ここで突然自己弁護を始めるジョシュ。最初はうまくやってた、と。
大統領はタバコを止めたのか?という質問を「くだらない質問」とこき下ろしたジョシュ。記者の微かな怒りを買ったジョシュだがまだ平静を 保ってる。別の記者によれば、嫌煙家としての立場につくつもりなら当然の質問でしょう?それにあたし、大統領専用機でねだられたんです、と いうことだそうだ。それに答えられないジョシュの立場はいよいよもって危うくなるがここでダニーが別の質問をぶつけてくる。インフレの再来に ついてだ。

ジョシュ:何百万もの新たな就職口を生み出し、生産性を向上させ、インフレに蓋をする為に大統領はあらゆる努力をするつもりでいます。

ケイティ(記者):言い換えれば具体的なインフレ防止策は無い、ということですね?

ジョシュ:(少し困って)・・・経済諮問委員会には24人の専門家がいるんですから防止策はありますよ。

ダニー:じゃぁ、ここで発表しないのはそれが・・・「極秘」だから?

ジョシュ:えぇ、「極秘」のインフレ対策です。

見事に罠に嵌められたジョシュ、そして頭を抑えるCJ。ここで司会者が休憩時間を設けたのでジョシュはその間にトビーに電話する。
サムは近づいてきた、と自分で言ってるそうだがサムが指針にしていた北極星はラガーディア空港から飛び立った飛行機だったと分かる。 一方道に迷ってる間に大統領の極秘インフレ対策をジョシュに尋ねるトビー。二人ともクタクタになりかけてたころ、遂にウェズリー警察が見つかる。

-ACT THREE-
巡査部長ら警官二人はサムらが大統領のスタッフだという事に懐疑的だが新聞に載ってる、大統領と一緒に写ってるトビーの姿を見てようやく本物だと 確信する。更にそれが本当なら自分たちが逮捕した人間も本当の連邦最高裁判事候補だという事になり顔が青ざめる。そこに電話が鳴る。おそらく コネティカット州知事からだろう。
ダニーのナックルボールにフルスイングしたジョシュは、予想通り記者から質問攻めにあっている。冗談と言ったにもかかわらず何度も同じことを 尋ねられるジョシュは会見が終わると暗い顔をして出てくる。そこへ秘書のドナがやってきて、修復のしようがないと言う。

ジョシュ:こういう時こそサポートするのが秘書ってもんだろ?

ドナ:サポートするわよ。

ジョシュ:よし、じゃぁ僕はこれからどうすればいい?

ドナ:オフィスにこもって極秘のインフレ対策を考えるの!

ジョシュ:それがサポートかよ!!

部屋に帰るとCJが麻酔をしたままで怒鳴り散らす。ドナが通訳するがやはりこれでは迫力に欠ける。次いでトビーにも責められるジョシュ。4大 ネットワークの格好の標的だ!、とトビー。サムがやってきてまたしても問題発生とのことだ。サムの問題はジョシュ絡みではないがそれでも ジョシュに記者団をナメないように言う。サムが持ってきたこれ以上に最悪な事と言えばトビーには分かっている。ロベルト・メンドーサだ。
ジョシュによれば、トビーはメンドーサの議会での承認獲得を一手に任されているが承認を得られなかったらバートレット政権が大打撃を被る ため、この責任は非常に重い。議会の承認を得るには大勢の支持がいるし非常に困難な道のりだ。通常、承認前の候補者は失言の可能性を避ける ために、表立った発言はせずホワイトハウスにコメントを任せるのだが、トビーはそれをメンドーサに教えるのに苦労しているようだ。
メンドーサはノヴァスコシアでの休暇中に、オレアリー長官の件で彼女に謝罪させるべきじゃなかった、と公言したそうだ。さらにメンドーサは この2ヶ月でアメリカ法律家協会、AFLCIO(アメリカ労働総同盟産業別動労組合会議)、ニューヨーク州議会を非難したのだ。この3つの団体が 無ければバートレットは当選出来なかったというのだから大変だ。またしてもジョシュの携帯電話が鳴る。今度の電話の相手はサムだ。
トビーがようやくメンドーサと対面するそうだ。

-ACT FOUR-
ホワイトハウスで2番目に辛い仕事は大統領私設秘書のチャーリー・ヤングだとジョシュは言う。大統領を朝起こすのが大変なのだが問題の日、 ニューオーリンズの労働会議に出席していたために3時間しか眠っていなかったので、起こしてから少し経っても不機嫌そうに見える。
いよいよ大統領がオーヴァル・オフィスにやってくる。何も知らなかった大統領はジョシュの失態とメンドーサの発言を聞いて驚いてはいるが 表には出さない。

バートレット:酔ってたのか?

ジョシュ:明快そのものでしたよ!記者たちに「大統領には極秘のインフレ対策があるのなら、それを隠すのはおかしいのではないか?」と 聞かれたら「そうですね!」としか言えないでしょう!

バートレット:インフレ対策をでっち上げただけではなく、それを支持しないのか?

トビーが更に大きな問題を持ち出す。メンドーサだ。今ホワイトハウスに向かってるようだがドライブしたりアンティークを物色しながら来るそう なので3日ほどかかるそうだ。
スタッフが部屋を出る中一人残るジョシュ。

ジョシュ:あの・・・本当に申し訳ありませんでした。この件にはプロ意識を持って対処するつもりでおりますので。

バートレット:いいねぇ。

ジョシュ:(静かな声で)誰かに聞かれたらタバコは何年も前に止めたし、大統領専用機でもらったのは友達用だと言ってください。

バートレット:・・・(声を押し殺して)早く出て行け。

司会者に判事の様子を聞かれるがジョシュは本当の事が言えずにはぐらかす。今はウェズリー警察に拘留されているから言えるはずがない。
メンドーサは政府の力を借りて警察を出るのを好まない。トビーはマスコミの目に晒されるのを避けたいので早く釈放しようとするが メンドーサは法律に身を捧げた人間として、刑法に則って保釈して出る、と言う。

メンドーサ:車には私の息子もいたんだぞ。あいつらは9歳の息子の目の前で私に手錠をかけたんだ。あの子と女房は私がパトカーで連れ去られ るのを見てた。

トビー:あなたの裁判官姿だって見てるでしょう?

メンドーサ:それが何なのかあの子には分かっていない。警官はわかるんだよ。TVで見ているからね。記憶に残るのは父親の手錠をかけられた姿だ。 こうやって浅黒い肌をした怒れる男が増えていく。

トビーはようやくメンドーサの受けた屈辱感を察するが、それでもマスコミに知られてしまうと承認が危うくなるのは避けられない。 連邦最高裁判事になればこういう偏見を無くす事ができるかもしれません、とトビー。
二人で留置所から出てくる。トビーは1億ドルの裁判を起こさない代わりに、逮捕した警官二人にメンドーサ判事本人とモーテルにいるご家族にも 謝罪するよう厳しく要求する。
ようやく終わった、とサムがジョシュに報告する。
ジョシュの講演もいよいよ大詰めだ。ホワイトハウスに関する質問を受け付けなければならない。

-END-
Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Moira Kelly as Mandy Hampton
Dule Hill as Charlie Young
Allison Janney as C.J.Cregg
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradley Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
Edward James Olmos as Roberto Mendoza
CCH Pounder as Deborah O'Leary
Robert David Hall as David Nessler
Vaughn Armstrong as MacNamara
Janel Moloney as Donna Moss
Devika Parikh as Bonnie
Melissa Fitzjerald as Carol
Kim Webster as Ginger
Suzy Nakamura as Cathy
Nicole Robinson as Margalet
Renee Estevez as Nancy
Kathryn Joosten as Mrs.Randigham
Timothy Busfield as Danny Concannon



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