THE WEST WING
1-01: PILOT
(大統領と側近たち)
2000年エミー賞受賞(Emmy Award Winner)
・監督賞(Directing for a Drama Series)
・美術監督賞(Art Direction for a Single-Camera)
・撮影賞(Cinematography for a Single-Camera)
2000年エミー賞ノミネート(Emmy Award Nominee)
・脚本賞(Writing for a Drama Series)

アメリカ撮影者協会賞(American Society of Cinematographers, USA)ノミネート
アメリカ監督組合賞(Directors Guild of America, USA)ノミネート
アメリカ映画編集賞(American Cinema Editors, USA)ノミネート
美術監督組合賞(Art Directors Guild)ノミネート

WRITERAARON SORKIN
DIRECTORTHOMAS SCHLAMME

US TRANSMISSION DATE
22 September 1999
UK TRANSMISSION DATE
10 January 2000(Sky), 18 January 2001(C4)
JP TRANSMISSION DATE
11 October 2002, 5 September 2003
-STORY-
広報部次長のサムはコールガールと知らずに美女ローリーと一晩過ごしてしまう。ウェストウィングに出勤した首席補佐官のレオはアメリカに 亡命を望むキューバ人、大統領の自転車事故、次席補佐官のジョシュのキリスト教右派を侮辱するTVでの失言、といった問題の処理にスタッフらと とりかかる。ジョシュの失敗をカバーする機会を広報部長のトビーがセッティングしてくれる。ジョシュは元同僚だったメディアコンサルタントのマンディー ・ハンプトンがワシントンにやってきた、という記事を読む。だが彼女は味方として帰って来たのではない。現在大統領候補に名乗りを上げている ロイド・ラッセル上院議員の元で働いているのだ。レオはキリスト教右派のアル・コールドウェルと会って右派の人間をホワイトハウスに招いて くれるよう説得する。サムはレオの妻を怒らせたためにご機嫌取りに彼等の娘のクラスの子供たちにホワイトハウスの歴史について教える役目を 任される。ミューラル・ルームではトビーとジョシュと報道官のCJがキリスト教右派の代表3人と向かい合い話し合いに入る 。議論が白熱しているところに大統領のジェド・バートレットが松葉杖をついて部屋に入ってくる。話し合いが終了すると本格的な大統領の一日が 始まる。

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-ACT ONE-
バーで二人が飲んでいる。一人は広報部次長のサム・シーボーン(Rob Lowe)でもう一人はウォールストリートジャーナルの記者ビリーだ。 サムはビリーに呼ばれたから来た、というが彼が何を聞きたがっているのかは薄々分かってる。サムの友人であり、同僚のジョシュ・ライマンの 解雇問題の真偽をサムから聞き出すためだ。何かと話を避けようとするサム。ふとビリーの後ろに座ってる女性を見ると、こっちを見て笑っている。
首席補佐官レオ・マクギャリー(John Spencer)の家にて、レオがクロスワードの間違いを指摘している所にPOTUSから電話が入る。
報道官のC.J.クレッグ(Allison Janney)がスポーツジムのランニングマシーンで運動しながら自分の自由な時間について話しているところに ポケットベルが鳴る。
掃除人が掃除機をかけに入ってきた部屋の中には次席補佐官のジョシュ・ライマン(Bradly Whitford)が机の上で寝ている。そこにポケットベルが 鳴り目を醒ます。
ワシントン・ダレス空港に間もなく到着する飛行機内には広報部長のトビー・ジーグラー(Richard Schiff)が乗っている。機内でのマナーについて スチュワーデスと言いあっているうちに別のスチュワーデスから、POTUSが自転車事故、というメッセージを受けとる。
バーで出会った美女ローリー(Lisa Edelstein)と一晩共にしたサムはポケットベルに、POTUSが自転車事故、というメッセージが入ってるのをローリーから聞いて 急いで職場へ戻ろうとする。

ローリー:友達に変な名前ね、って言っといて。それと自転車の乗り方を覚えたら?、って。

サム:友達じゃなく上司だし、名前じゃなく肩書きなんだ。

ローリー:POTUSが?

サム:President Of The United States 合衆国大統領の事なんだ。電話するよ。


West Wing(ホワイトハウスの西棟)にレオが訪れる。スタッフに挨拶をしていき、ジョシュの秘書のドナ・モス(Janel Molony)の所まで来ると 彼女にジョシュを呼ぶよう言う。ドナが大統領のケガの具合を興味本位に聞こうとする。ジョシュの部屋に入ると、レオが漁船に乗った キューバ人の亡命者についての情報をジョシュから聞き出している。漁船ではなく控えめに言ってもイカダですよ、とジョシュ。

レオ:だから何人乗ってるんだ?

ジョシュ:分かりません。

レオ:向こうを出たのは何時かね?

ジョシュ:分かりません。

レオ:こっちに着く時間は?

ジョシュ:さぁ・・・。

レオ:つまり、何だ?キーウェストの高台から双眼鏡で見て掴んだ程の情報しか入ってないってことか?

ジョシュ:そうです。

レオ:情報予算が有効利用されてるな。

ジョシュはDEA(麻薬取締局)の乗り出しを危惧している。DEAか海軍情報部が疑ってるのなら我々が直に危ない物がないか調べないと、とジョシュ。 続いて先のTV出演でのジョシュの失態についての大統領の反応をレオに尋ねるジョシュ。大統領もレオも、キリスト教徒右派全員を侮辱した ようなものだ、と怒っている。でも間違ってはいません、とジョシュが言うと、もちろん分かってるさ、とレオ。
オーヴァル・オフィス(Oval Office=大統領執務室)に大統領秘書のミセス・ランディガム(Kathryn Joosten)と一緒に入っていくレオ。自転車に乗ってて木に ぶつかった大統領の事を「どんくさい」というと、ミセス・ランディガムにオーヴァル・オフィスでは口を慎むよう言われる。
オーヴァル・オフィスを出ていくとトビーの秘書のボニー(Bonnie)に副大統領の会見の段取りを頼み、レオの秘書のマーガレット(Nichole Robinson)に 今朝のクロスワードの件をニューヨークタイムズのクロスワード担当に訂正するよう伝えろ、と言う。haddafiのスペルはhがついて7文字だ、と。 半分本気、半分冗談だ。

レオのオフィスにじわじわとスタッフが集まりだす。1200〜2000人のキューバ人亡命者、ジョシュのTVでの失態、大統領の自転車事故、これらを 処理するのがホワイトハウススタッフの仕事だ。

CJが定例のブリーフィングに入る。大統領が木にぶつかってケガした事を言うと笑い声が聞こえる。言葉を巧みに操り、時にはユーモアを織り交ぜ 事件を大事に見せない手腕はさすがだ。
ジョシュが自分の部屋でTVの失態を録画したテープを繰り返し見ている。ジョシュはTVでアル・コールドウェル(F.William Parker)とメアリー・マーシュ(Annie Corley)の所属する キリスト教の団体を公に侮辱したのだ。

(TVで)メアリー・マーシュ:(腹立たしげに)分かりました、ライマンさん。あなたは神を信じない、と言うんですね?私の崇める神も。

(TVで)ジョシュ:あなたの崇める神様は脱税でお忙しい。


そこに秘書のドナがコーヒーを持ってくる。ドナにドアを閉めるよう言うと今までコーヒーを持ってきたことが無い彼女が今回持ってきた事に、 ジョシュは不安を感じる。彼女もジョシュの首が危ういと思ってるのだ。トビーがドナと入れ替わりにジョシュの部屋に入ってくると、失言には 注意するように言ってた事を繰り返すが、トビーは昨日の番組の失態を取り繕えるチャンスをセッティングしてくれる。しかしながらジョシュは 彼らにおべっかを言うのが気に入らない。

トビー:各関係団体の代表者にアル・コールドウェルとメアリー・マーシュを今日の午後ここへ呼んである。コーヒーでも飲みながら話し合いを 持ってだな・・・

ジョシュ:ご機嫌をとる。

トビー:そう、分かってるな。

ジョシュ:なるほど。でも大統領と宗教団体の関係は200年も前から・・・

トビー:君も出ろ!

ジョシュ:嫌です!

トビー:話し合いに出て謝れ!

ジョシュ:どうして?

トビー:そうすれば新聞に出せる。

ジョシュ:アル・コールドウェルは聖人じゃありませんよ?うさんくさい連中とつるんでる。そっちを出したらどうですか?

トビー:君は政府の方針を決める立場に無いんだぞ!

ジョシュ:そうですけど・・・

トビー:私には広報部長としての責任がある。本来なら広報的立場から、君をクビにして追い出すのが一番、だと大統領に進言すべきなんだ!


ようやくジョシュも折れる。トビーが新聞の切り抜き写真をジョシュに渡し、そこに写ってる人間がこの町で政治コンサルタントをしている、と 告げる。彼らの話し振りから、彼らはその人間をよく知っているようだ。

-ACT TWO-
女性が車を飛ばしながら電話に向かって声を張り上げている。この女性こそ先程ジョシュとトビーが話していた女性、マンディー・ハンプトン (Moira Kelly)だ。彼女は元々ホワイトハウスのスタッフだが今は大統領候補に名乗りを上げている上院議員ロイド・ラッセルの下で 働いているという。大統領スタッフとは敵同士というわけだ。

ロイド・ラッセルに人気が出てきて現大統領の政敵となりかねないことを示唆するとレオはマンディーを雇おうと提案するが、その、敵である ロイド・ラッセルの下で働いています、とジョシュが言う。
マンディーとレストランで昼食をとっていると女子大生二人にサインをせがまれるジョシュ。彼女らに二人は付き合ってた、と指摘される。 彼女らが去ると、話を始める二人だがマンディーの態度と話から彼女が現在ロイド・ラッセルと付き合っていると分かる。その上世論調査の 不支持率が48%だという厳しい事実も教わる。

レオがクロスワードの間違いを自ら指摘し終わるとCJがジョシュの件での大統領の意向を尋ねてくる。大統領と知り合って40年になるが彼が どういう決断をするかまでは分からない、とレオ。

レオの奥さんをナンパしてしまったサムは彼女の娘のクラスの接待を任される羽目になる。サムがポケットベルを見てその番号に 電話をかけると「カシミア・エスコートクラブです」というのを耳にする。どうやら間違えてポケットベルを持ってきたらしく再びローリーの所に 向かう約束をするがサムは疑心暗鬼だ。彼女はもしかしたら・・・と。
CJが新聞記者から質問攻めにあっている。もちろんジョシュの件だ。トビーからセッティングを用意してくれた事を聞くとホッとする。

-ACT THREE-
レオがアル・コールドウェルと話をしながら外を歩いている。大統領がジョシュの失言を重視しているのは勿論だが一方で彼(アル・コールド ウェル)がキリスト教右派のメアリー・マーシュやジョン・ヴァン・ダイク(David Sage)らと仲良くしすぎている事が心配の種であることもまた確かなのだ。

サムがローリーのアパートに戻ってくる。サムが事を言う前ににローリーは先手を打つ。「娼婦だと思う?」事実彼女はコールガールだ。 彼女はサムを好きだから言えなかったのだが、彼女がコールガールだというのはサムにとっては問題だ。サムもまた彼女を好きになったのだから なお更だ。

サムはキャシーに誘導されてレオの娘の4年生のクラスにホワイトハウスの歴史を説明しにルーズベルトルームに向かう。どの子がレオの娘かを 尋ねるがキャシーは知るはずもない。中に入って引率の教師マロリー・オブライエン(Allison Smith)と握手すると早速基本的な仕事内容を 説明をするが4年生の子供には全くチンプンカンプンだ。マロリーにホワイトハウスの歴史について語ってもらうよう言われると次々とボロが出て マロリーに外に連れ出される。これを機会にサムはレオの娘がどの子かを尋ねるが、あの子たち同様あなたも自力で頑張ってみては?と返される。

サム:ミス・オブライエン。仰るとおりですがお願いします。僕はいい人間ですが今日はツイてない日なんですよ。さっき知った タイムズの世論調査によれば国民の大半がホワイトハウスに精気・集中力が無いと思っているようなんですよ。それに加えて大統領が自転車で 木に突っ込んだ映像が追い討ちをかけるでしょう。キューバ人亡命者をマイアミ州知事が港を封鎖して締め出そうとしている一方で沿岸警備隊は 彼らを大西洋から釣り上げようとしています。僕の友人はテレビでの失言でクビが危ういですし、僕自身も夕べ寝た女性が実はコールガールだと 今しがた知ったばかりなんです。それでどうか助けると思ってどの子が上司の娘さんか教えてください。

マロリー:私がそうですけど。

サム:あなたが?それじゃお嬢さんのクラスというのは・・・

マロリー:「私の」クラスよ。

サム:わぁ、まさに踏んだり蹴ったりだ。

-ACT FOUR-
ジョシュ、CJ、トビーがアル・コールドウェル、メアリー・マーシュ、ジョン・ヴァン・ダイクらのいるミューラルルーム(鏡の間)へと向かう。 儀礼的な握手、挨拶をするとアル・コールドウェルが本題に入る。彼らの団体が国中からの支持を受けているにもかかわらず政府の一員である ジョシュに公然と非難された、と。ジョシュはトビーらのためにも精一杯謝る姿勢を見せているがメアリー・マーシュはそれだけでは気が 済まない。学校での祈り、町に溢れてるポルノ、コンドームの学校配布のどれかを選ぶように言うがトビーはそんな取引に応じるつもりはない。 するとメアリー・マーシュに「ニューヨーク流のジョーク」と言われ、トビーが「ニューヨーク流というのはユダヤ人・・・つまり私と君 (ジョシュ)の事だ」と言い一瞬にして気まずい雰囲気になる。コールドウェルが話を逸らそうとするがメアリー・マーシュも引くつもりはない。 ジョン・ヴァン・ダイクの戒律の話にもトビーは語気を荒げて反論する。この馬鹿げた話し合いを真剣に行うつもりなら戒律ぐらい正しく言うべきだ、とトビー

トビー:「父を敬え」は第3の戒律だ!

ジョン・ヴァン・ダイク:じゃあ、第1の戒律は何だ!

どこからともなく部屋に響く声が聞こえてきて会話がピタッと止まる。

ジェド・バートレット大統領:「私はあなたの神。あなたは他の何者をも神としてはならない。」

松葉杖をつきながらジェド・バートレット大統領(Jed Bartlet)が入室し、大統領はポルノの値段にしては5ドルは高い、とポルノ問題を跳ね除けアル・ コールドウェルに「神の子羊」という集団を公然と糾弾するよう改めて言う。サムとレオも入ってくる。大統領は28年前、州議会から帰ったときもムシャクシャしていたが ためにガレージのドアを開けずに車を出してしまい、今朝も28年前と同じ状態で、木にぶつかったのだ、と言う。そう、今朝大統領はムシャクシャ していたのだ。なぜか?孫娘のアニーがティーン向け雑誌のインタビューの中で女性の選択の権利について自分なりの意見を言ったのだそうだ。 大統領は家族を愛してるし聖書を隅々まで読んでいる。

バートレット:そこで君たちに聞きたい。この「神の子羊」と名乗る連中はいったい聖書のどの部分から啓示を受けて、私のわずか12歳の孫娘に 喉にナイフの刺さった人形を送りつけてきたのか?(間を置いてアル・コールドウェルに向かって)あの連中を糾弾しろ、公然とだぞ!それが済む まではホワイトハウスに足を踏み入れることは許さん。

彼らが出て行くとオーヴァル・オフィスに大統領とスタッフが集まる。大統領は父親のような雰囲気で皆に言うー1200人のキューバ人がハバナを 出発、内700名が天候不良のため引き返し350名が行方不明、もしくは死亡。137名がマイアミに着いて保護され亡命を望んでいる。背中に荷物を 背負って嵐を乗り越え、命の危険をもかえりみずに夢を抱いてこの国へ来た。これこそが感動的だ。言える事はひとつ。仕事に戻ろうー

スタッフが外に出て行くとジョシュに例の失態について、2度と言うな、と言う。

バートレット:ランディガムさん!このあとの予定は?

-END-
Starring
Main Cast
Rob Lowe as Sam Seaborn
Moira Kelly as Mandy Hampton
Allison Janney as C.J.Cregg
Richard Schiff as Toby Ziegler
John Spencer as Leo McGarry
Bradly Whitford as Josh Lyman
And
Martin Sheen as Jed Bartlet

Sub Cast
Lisa Edelstein as Laurie
Annie Corley as Mary Marsh
F.William Parker as Al Caldwell
David Sage as John Van Dyke
Allison Smith as Mallory O'brian
Peter James Smith as Ed
Bill Duffy as Larry
Janel Moloney as Donna Moss
Devika Parikh as Bonnie
Melissa Fitzjerald as Carol
Kim Webster as Ginger
Suzy Nakamura as Cathy
Nicole Robinson as Margalet
Renee Estevez as Nancy
Kathryn Joosten as Mrs.Randigham



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